研究課題/領域番号 |
14571894
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
宮本 洋二 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (20200214)
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研究分担者 |
武知 正晃 徳島大学, 歯学部, 助手 (00304535)
里村 一人 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (80243715)
石川 邦夫 九州大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (90202952)
藤澤 健司 徳島大学, 歯学部, 助手 (40228979)
今 政幸 徳島大学, 歯学部, 助手 (80116813)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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キーワード | リン酸カルシウム / 多孔質セラミックス / ハイドロキシアパタイト / 骨髄細胞 / カーボネイトアパタイト / 生体材料 |
研究概要 |
生体内吸収性で骨置換することが知られているリン酸カルシウムセラミックスを用いて連続気孔を有する骨再生用バイオセラミックスを作製し、これに骨髄細胞を播種、骨再生をin vitroおよびin vivoで評価することを目的に実験を行った。 気孔径が異なる軟質発泡ポリウレタンフォームをハイドロキシアパタイトおよびカーボネイトアパタイトに含浸させた。遠心操作により、余剰スラリーを除去した後、乾燥、焼成した。一部の試料については含浸→乾燥→焼成プロセスを繰り返した。調整した多孔体バイオセラミックスは走査型電子顕微鏡を用いて形態観察した。その結果、含浸→乾燥→焼成のサイクルの増加とともに、セラミックの梁が太くなり、気孔径は小さくなった。以上のことから、骨梁の平均直径、気孔直径、気孔率を調整できることがわかった。 ついで、近交系ラットの大腿骨から骨髄細胞を採取し、得られた細胞懸濁液を調整し、作製した多孔体バイオセラミックスに播種し、デキサメサゾンとアスコルビン酸、グリセロ燐酸を添加して、2週間の培養を行った。経時的に細胞増殖、アルカリフォスファターゼ活性、タイプIコラーゲン合成、オステオカルシン産生を測定し、細胞レベルにおける骨形成の評価を行った。その結果、骨形成は、気孔径の増加とともに促進されたが、100μm以上の気孔ではほとんど差がなかった。 さらに、多孔体バイオセラミックスと骨髄細胞を2週間培養することによって、多孔体バイオセラミックス・骨髄細胞複合体を作製し、同種の近交系ラットの大腿皮下に大腿動脈を利用して移植を行った。移植後、8週に試料を摘出し、骨の再生を組織学的に評価した。その結果、気孔径100〜200μmが最適であった。しかし、この期間でのセラミックスの吸収はわずかであった。今後、セラミックスの吸収性と形成された骨の安定性を長期にわたって、観察する必要がある。
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