研究課題/領域番号 |
14571901
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中山 英二 九州大学, 大学病院, 講師 (60172467)
|
研究分担者 |
藤崎 渉 九州産業大学, 工学部, 教授 (60238558)
森井 浩一 大同特殊鋼株式会社, 技術開発研究所, 副主任研究員
湯浅 賢治 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (40136510)
大喜 雅文 九州大学, 医学部, 教授 (10160441)
豊福 不可依 九州大学, 医学部, 教授 (10117179)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
キーワード | 形状記憶合金 / 非観血的 / 内視鏡 / 唾石摘出術 / basket鉗子 / 超弾性 / 臨床応用 / 開発 |
研究概要 |
唾石摘出鉗子として、原子比1:1のNi_Ti合金ニチノールの形状記憶合金を使用し、外径0.16mmの線鋼を3芯寄り合わせた試作Basket鉗子を作成した(株式会社アクトメントに特注依頼作成)。これは形状記憶合金の超弾性効果を利用したものであった。さらにその鉗子を挿入できる内視鏡も特注により作製した(ファイバーテック株式会社に特注依頼作成)。 平成15年度はこれらの試作物を治療に応用する際の問題点を検討した。この試作鉗子は保護シートを含めた外径が0.78mmであり、鉗子を挿入する内視鏡の外径がさらに大きくなり、唾液腺管に非観血的に挿入するには太すぎることが判明した。また、試作品では保護シートを含む適度な弾性がなく、操作性が著しく不良であった。一方、特注内視鏡は外径1.2mmであり、唾液腺管に非観血的に挿入することは可能であり、かつ操作性は良好であった。さらに内径0.75mmの作業チャンネルは1.9Fの既製Basket鉗子を挿入できる設計になっており、汎用性があることが特徴である。しかし、画素数が1600と少なく、視野面積とその画質が極端に不良で、十分な観察が困難であった。以上の試作唾液腺内視鏡システムと既に我々が開発している微細径唾液腺内視鏡システム(外径1.1mm)を併用し、顎下腺唾石の摘出に応用したところ、試作唾液腺内視鏡システムでは上記の特性が臨床応用する上で、改善されるべき点であることが明らかとなった。また、我々の唾液腺内視鏡システム全体としても、外径の大きい唾石は摘出困難で、今後は唾石の内視鏡観察下破砕システムの開発が必要であるとの結論に至った。この詳細を和文論文に発表した。
|