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2003 年度 実績報告書

シクロオキシゲナーゼ2インヒビターによる口腔癌の治療に関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14571904
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

山本 一彦  奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (20243842)

研究分担者 桐田 忠昭  奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (70201465)
伝田 阿由美  奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (90110858)
キーワードcyclooxygenase-2 / etodolac / 4-nitroquinoline 1-oxide / tongue cancer / rat / chemoprevention / nitric oxide synthase
研究概要

ヒト口腔癌の化学予防におけるCyclooxygenase (COX)-2インヒビターの有用性について4-nitroquinoline 1-oxide (4-NQO)によるラット舌発癌モデルを用いた検討を行ない、COX-2の選択的インヒビターであるnimesulideとetodolacが、ラット舌扁平上皮癌およびその前癌病変である上皮異形成の発生を抑制することを報告してきた。そこで舌癌発生過程におけるCOX-2の役割について明らかにする目的で、4-NQO (25-35ppm)をラットに12週間投与した後、etodolac (150ppmと300ppm)を16週間投与する実験モデルを用い、etodolacによる発癌抑制効果と発生した病変におけるCOX-2とinducible nitric oxide synthase (iNOS)の発現について免疫組織化学的に検討した。その結果、300ppm etodolacは扁平上皮癌の発生を100%から50%へと有意に抑制した。上皮異形成の発生頻度は逆に増加した。また発生した扁平上皮癌の大きさもetodolacにより抑制された。これらの結果より、etodolacは上皮異形成から扁平上皮癌への進展とその増殖を抑制したものと考えられた。さらに、発生した病変においてCOX-2とiNOSの発現を免疫組織化学的に検討したところ、扁平上皮癌、上皮異形成いずれにおいてもetodolacによる発現の抑制はみられなかった。以上より、本実験モデルにおいてetodolacによる舌扁平上皮癌の発生抑制は、COX-2の発現抑制ではなく、主にCOX-2の酵素活性を抑制することによるものと考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kazuhiko Yamamoto et al.: "Inhibitory effects of selective cyclooxygenase-2 inhibitors, nimesulide and etodolac, on the development of squamous cell dysplasias and carcinomas of the tongue in rats initiated with 4-nitroquinoline 1-oxide"Cancer Letter. 199(2). 121-129 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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