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2004 年度 実績報告書

口腔癌の早期診断のための検査法の確立に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14571911
研究機関東京歯科大学

研究代表者

山根 源之  東京歯科大学, 歯学部, 教授 (80096510)

研究分担者 野間 弘康  東京歯科大学, 歯学部, 教授 (40085791)
田中 陽一  東京歯科大学, 歯学部, 助教授 (30085831)
外木 守雄  東京歯科大学, 歯学部, 助教授 (50217519)
キーワード口腔癌 / 上皮性異形成 / 早期診断 / Microdissection / 発癌遺伝子
研究概要

本研究は,ヒト舌癌に極めて類似した浸潤様式を示す4NQO発癌モデル,またヒト早期舌癌症例を用いて,癌化移行期の病変を対象とし,より正確な発癌因子を検索することにある。特に,早期浸潤癌部とその周囲上皮性異形成を病理組織学的,遺伝子学的に比較・検討することは,癌化に関与している因子を検索するにあたり有用であると考える。本研究は,病変部位別における各遺伝子蛋白の発現状態および発現様式,遺伝子変異部位と変異スポットを明らかにすることで,口腔癌の早期診断に結び付けていくことを最終目標としている。
現在まで我々は,4NQO発癌モデルを用いた検索から,p53,Bcl-2蛋白陽性,アポトーシス細胞の減少,さらにp53遺伝子変異を認める上皮性異形成は早期浸潤癌の診断がつく可能性が考えられるという結論を得た。また,β-cateninの検索からexon 3領域の変異を伴わないβ-cateninの細胞質,核内での集積が発癌過程の早期である上皮性異形成の段階で関与することが示唆され,ヒト口腔上皮性異形成の癌化能の診断にβ-cateninの細胞質,核内での集積した所見を応用できる可能性が考えられた。以上のことから,本検索法により臨床診断へ応用できるものと考えられ,実際の臨床では切除物断端の癌化能の検索に応用し,切除断端上皮にp53,Ki-67陽性を認める上皮性異形成は、慎重な経過観察が必要なことを示してきた。
今後我々は,大学倫理委員会の規定に基づき,ヒト早期癌を対象とした遺伝子学的検索を進め、早期舌癌切除標本の癌部,上皮性異形成部を対象として,DNAマイクロアレイにより癌化特異的遺伝子の検出を行い、早期癌診断用マイクロアレイの作製を目指している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 舌早期癌症例にける上皮性異形成の評価および予後2004

    • 著者名/発表者名
      岡崎雄一郎, 田中陽一, 外木守雄, 山根源之, 他
    • 雑誌名

      日本口腔腫瘍学会誌 第116巻第3号

      ページ: 111

  • [雑誌論文] 口腔上皮性異形成における癌化能の診断に関する癌関連因子の検討2004

    • 著者名/発表者名
      岡崎雄一郎, 田中陽一, 外木守雄, 山根源之
    • 雑誌名

      歯科学報 第104巻第3号

      ページ: 342

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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