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2002 年度 実績報告書

口腔白板症と初期癌における遺子伝発現のDNA Array検索

研究課題

研究課題/領域番号 14571925
研究機関朝日大学

研究代表者

村松 泰徳  朝日大学, 歯学部, 講師 (30247556)

研究分担者 住友 伸一郎  朝日大学, 歯学部, 講師 (50216496)
キーワード口腔癌 / 白板症 / ヒト / DNA Array / mRNA発現 / 癌関連遺伝子
研究概要

上皮異形成を認める歯肉の白板症と周囲の組織学的に正常な歯肉について、DNA Array (Atlas^<TM> Human Cancer 1.2 Array, Clontech, USA)を用いて検索した。白板症において、検索した1185種の遺伝子のうち、109種でmRNAの発現量増加が認められ、189種で発現量の減少が認められた。
増殖因子のなかで、白板症では血小板由来増殖因子(PDGF)と線維芽細胞増殖因子8(FGF8)が増加し、神経成長因子(NGF2)とpleiotrophin mRNAの減少がみられた。核内転写因子のなかで、白板症ではc-fos mRNAの増加がみられたが、c-myc、c-junのmRNAは減少していた。増殖因子受容体、G-protein、MAP kinase kinase、MAP kinase、cyclinのmRNA発現に特徴的変化は認められなかった。
上皮の細胞骨格成分であるケラチンの変化として、白板症ではCK14、10が増加し、CK4、2、7、19が減少していた。細胞間結合に関与する物質のなかで、白板症ではP-cadherinとdesmoplakin IIImRNAの増加がみられる一方で、α-catenin、desmoplakin I & IIの減少が認められた。基底膜構成成分のなかでlaminin β2 subunit precursorのみが白板症で増加していた。基底膜の破壊や癌細胞の固有層への浸潤に関係するといわれる各種matrix metalloproteinaseのmRNA発現に変化は見られなかった。
現在、口腔粘膜の初期癌についてもDNA Array解析中であり、白板症の症例で得られた結果との比較検討を行なう予定である。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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