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2003 年度 実績報告書

口腔白板症と初期癌における遺子伝発現のDNA Array検索

研究課題

研究課題/領域番号 14571925
研究機関朝日大学

研究代表者

村松 泰徳  朝日大学, 歯学部, 講師 (30247556)

研究分担者 住友 伸一郎  朝日大学, 歯学部, 講師 (50216496)
キーワード口腔粘膜癌 / ヒト / DNA Array / 癌遺伝子 / 増殖因子 / ケラチン / MMP / コラーゲン
研究概要

口腔粘膜の初期癌(T1〜T2:舌2例、歯肉1例)について、DNA Array (Atlas^<TM> Human Cancer 1.2 Array, Clontech, USA)を用いて周囲健常粘膜組織と検索した。これらから得られた、mRNA発現量として、以下に示す特徴的傾向が認められた。
口腔癌における増殖系に関係する遺伝子発現の増加を検討したところ、レセプターチロシンキナーゼ群ではsrc、FGF4 mRNAが、核内転写因子ではMyc mRNAが顕著に増加しており、細胞増殖能の増加に関与するのではないかと考えられた。
上皮細胞の構造タンパクであるケラチンのmRNAについては、口腔粘膜に見られるtype IIp・IVが口腔粘膜癌では顕著に減少しており、type XIVは発癌により増加していた。これらは癌化に伴う細胞形質発現の変化を捉えた一例といえるであろう。
基底膜を構成するコラーゲンtypeIVの各サブユニットを構成するprecursor mRNAについては一般に口腔癌においてその発現量が増加していた。その一方で、基底膜や固有層の線維成分を破壊するmatrix metalloproteinase (MMP)のなかで、特に11、14、16のmRNAが口腔癌において顕著に増加していた。これらのMMPは癌が基底膜を破壊して浸潤することに深く関係し、それに伴う生態の防御反応としてコラーゲンIVの合成が活性されているのではないかと考えられた。
以上の結果を第58回日本口腔科学会総会(横浜)において発表する予定である。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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