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2003 年度 実績報告書

口腔癌の発癌過程におけるテロメラーゼ活性の制御機構とその役割

研究課題

研究課題/領域番号 14571931
研究機関福岡歯科大学

研究代表者

大関 悟  福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (80117077)

研究分担者 三浦 正資  福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (40320337)
キーワード口腔癌 / telomerase / carcinogenesis / TERT
研究概要

平成14年度までの研究ではヒトの口腔癌、及び前癌病変を用いてテロメラーゼ活性の発現とhTERT mRNA発現の検討を行い、両者の発現が密接に関連していることを示した。
平成15年度では、さらに発癌過程におけるテロメラーゼ活性の発現時期、及びテロメラーゼ活性とTERT mRNAの関係を知る目的でhamster舌に化学発癌剤を用いたin vivo発癌実験を行った。
方法)化学発癌剤9.10.ジメチル1.2.ベンツアントラセン(DMBA)を5%アセトン溶液として、4週齢のゴールデンハムスターの左側舌縁を歯科用クレンザーで数回擦過後、DMBAを塗布し、舌癌を発生させた。肉眼的変化を認めた段階で屠殺し、舌の病理学的変化の観察とテロメラーゼ活性の測定、及びGene Bankで得られたDNA配列を元にprimerを設計、RT-PCRにてTERT mRNA発現の検出を行った。
結果)DMBA塗布開始2ヶ月で舌に過形成を認めた。さらに4ヶ月目には白板症、5ヶ月目に腫瘍の形成を認め病理組織学的にも扁平上皮癌を認めた。
・テロメラーゼ活性は正常舌でも弱いながら検出され、過形成、白板症、扁平上皮癌の順で強い活性が検出された。
・TERT mRNAは正常舌、過形成、白板症、扁平上皮癌のすべてにおいて発現を認めた。また、その強弱はテロメラーゼ活性とほぼ相関していた。
結論)Hamsterの舌発癌過程においてテロメラーゼ活性は癌化に伴い強い活性を示した。また、,TERT mRNAはテロメラーゼ活性とほぼ相関して発現が認められることからテロメラーゼ活性はTERT mRNAの転写により制御されているものと考えられた。
今後の課題として、これらの知見を元に、さらにTERTの転写前の上流域、例えばTERTのプロモーター領域には多数のc-myc結合部位が存在することからTERTとc-mycの関係等、癌原遺伝子との関連性を検索する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 三浦 正資, 日高圭太郎, 下田恒久, 宇治寿隆, 大関 悟: "改良TRAP法によるテロメラーゼ活性の検出"福岡歯科大学学会雑誌. 30・4. (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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