• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

生体侵襲時の酸素ストレスに対する血液還元化の効果に関する臨床的ならびに実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14571932
研究機関福岡歯科大学

研究代表者

谷口 省吾  福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (70179836)

研究分担者 冨永 晋二  福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (70269041)
キーワード酸化還元電位 / 生体侵襲 / 輸液剤 / 血中乳酸値 / BE
研究概要

1)血液の酸化還元電位の変動についての解析
術中に酸化還元電位(ORP)の異なる輸液剤を投与し血液の酸化還元電位への影響を調べた。即ち、酸化還元電位の高いフィジオ140を投与した群と、酸化還元電位の低いソルアセトを投与した群での血液の酸化還元レベル、乳酸、BEを測定した。その結果、ソルアセトを投与した群ではフィジオ140を投与した群に比べ、血液の酸化還元電位、乳酸値は低い傾向が認められた。輸液剤の投与により血液の酸化還元レベルがある程度変動することがわかった。BEには有意差はみられなかった。
2)生体侵襲時の酸化還元電位の変化
重症患者(急性腹膜炎、慢性呼吸不全、大量出血など)の血液の酸化還元電位を測定し、以前の研究と同様に重症度の変化に応じて酸化還元電位の変動が認められた。即ち、重症ショック時には血液の酸化還元電位や乳酸値が正常人の示す値よりも上昇する傾向が認められ、生体侵襲時には血液は酸化ストレスにより酸化傾向を示すことが示唆された。
3)血液の酸化還元電位の変動についての解析
術中に血液の酸化還元電位が高値を示した症例に、酸化還元電位が低い輸液剤を投与しその効果について研究した。輸液剤の投与により血液の酸化還元電位の低下が認められた。しかし有意差はなかった。血清乳酸値も有意な変動は示さなかった。
4)研究のまとめと今後の展開に関して
今年度の研究により、重症ショック時の酸化還元電位が有意に変動することや輸液剤の投与により血液の酸化還元レベルを変動させる可能性があることがわかった。しかし、今回は血液のSOD活性など酸化ストレスを示すパラメーターを測定しておらず抗酸化作用のメカニズムに関しては不明であり、今後の研究が必要である。

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi