研究概要 |
本年度の研究実績 1.低周波超音波刺激の歯根膜への到達 組織オキシメーターを購入し,ラットの歯根膜周囲の血流の変化を測定するのに最適なプローブ固定法を検討中である. 2.機械的刺激の加わった培養骨細胞の活性に対する低周波超音波刺激の相乗効果 骨芽細胞様株MC3T3-E1に定常刺激としてpulsating fluid flowを,追加刺激として低周波超音波刺激を加え相乗効果の有無を観察する実験を行っている.実験のNは2であり,実験数を増やし,統計処理を行う予定である. 3.低周波超音波刺激による実験的歯の移動促進 ラットの片側臼歯に矯正力+低周波超音波刺激,もしくは矯正力のみを加え,歯の移動速度と歯周組織の組織化学的変化を観察した.結果,矯正力+低周波超音波刺激群は矯正力単独群に比べ歯の移動速度は低く,また圧迫側の破骨細胞数が減少していた.これにより低周波超音波刺激は実験的歯の移動の促進効果はなく,破骨細胞の誘導を抑制することで歯の移動をむしろ抑制すると考えられた.
|