研究課題/領域番号 |
14571959
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
木尾 哲朗 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (10205437)
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研究分担者 |
野代 悦生 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (00128802)
後藤 哲哉 九州歯科大学, 歯学部, 助教授 (70253458)
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キーワード | 矯正的歯の移動 / 間歇力 / 持続力 / ラット / 病理組織学 / 破骨細胞 |
研究概要 |
歯の移動には、弱く持続的な力が好ましいとされているが、間歇力に関しては不明な点が多い。今年度の実験の目的は、間歇力を作用させた場合に同程度の持続力と比較して、歯がどのように動くかを定量的に分析することにある。本実験計画は九州歯科大学動物実験倫理委員会の承認を受けている。57匹のラット114歯をランダムに8時間群・16時間群・持続力群・対照群に分け、前準備として実験歯である上顎第一臼歯の対合歯を抜去し、計測時のマーカーとして上顎骨にインプラントを埋入した。ラットの前歯にバンドを装着し、第一大臼歯にクリートを接着して、初期荷重40gの矯正力が生じるようにコイルスプリングを作用させた。二つの間歇力群では一日2回麻酔下にて装置の着脱を行い、持続力群では1日2回の麻酔を行った。対照群はスプリングの装着以外の同様の処置を行った。実験期間は13日とし、1・3・5・7・13日目の装置着脱時に頭頂方向からレントゲン規格写真の撮影を行った。得られたレントゲンフィルムはスキャナーを用いてコンピューターに取り込み、画像ソフトを用いて切歯一臼歯方向に対しての歯の移動距離を計測した。本年度は上記の実験および8時間群・持続力群・対照群の計測を行い、分散分析後Tukey-Kramer法にて有意差の検定を行った。 結果:対照群の結果から、歯は13日間で14.4μm遠心移動していた。対照群の値をさしひいた持続力群の近心移動量は72.7μmで、8時間群の移動量は50.2μmであり、8時間群の移動量は持続力群に比較して73.7%であり、これは作用させた時間比率(33.3%)を上回る値であった。
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