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2003 年度 実績報告書

生体触媒と有機金属の相補的組合わせによる抗深在性真菌抗生物質の合成

研究課題

研究課題/領域番号 14572016
研究機関東邦大学

研究代表者

秋田 弘幸  東邦大学, 薬学部, 教授 (60087525)

研究分担者 木下 雅子  東邦大学, 薬学部, 助手 (10277345)
加藤 恵介  東邦大学, 薬学部, 講師 (80276609)
尾野 満智子  東邦大学, 薬学部, 助教授 (80104149)
キーワードcystothiazole / melithiazole / 抗生物質 / 全合成 / リバーゼ / パラジウム
研究概要

シストチアゾール類は、酵母や糸状菌などの真菌類に対して特異的な生育阻害活性を示す物質として、粘液細菌の一種Cytobacter fuscus培養液のアセトン抽出物から単離された化合物であり、その作用機構はミトコンドリアNADH酸化酵素阻害による呼吸阻害である。また人由来の細胞に対して強い細胞毒性を示す。シストチアゾール類の構造上の大きな特徴は、ビチアゾール横造とポリケチド構造を併せ持つことであり、またβ-メトキシアクリレート構造は活性発現に必須の構造である。しかしながらこれらの絶対構造は、シストチアゾールAおよびCについてのみ明らかにされているが、その他のシストチアゾールF, G, H, IについてはNMRスペクトルから推定されているに過ぎない。また類似の構造を有する抗真菌性化合物メリチアゾール類が異なる菌より単離されているが、メリチアゾールBおよびEを除いてその絶対構造は明らかになっていない。そこで申請者らは、これらの構造を明らかにすると共に、天然からは極微量しか得られないこれらの化合物を合成により供給することを目的とし、シストチアゾール類およびメリチアゾール類の一般性の高い独自の合成ルートを確立した。すなわち昨年度確立した方法に従いシストチアゾールB, F, G, H, IおよびメリチアゾールF, Iに相当するビチアゾール構造を持ったホスホニウム塩類を合成し、次いで左半分に相当するアルデヒド部とのWittig反応により目的とするシストチアゾールB, F, G, H, IおよびメリチアゾールF, Iの全合成を達成した。このことからこれらの天然物は、すべて(4R,5S,(6E))構造を有することが明らかとなり、又この構造が活性発現に必須であることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 秋田弘幸他3名: "New total synthesis of(+)-cystothiazole A based on palladium-catalyzed cyclization-methoxycarbonylation"Tetrahedron. 59巻. 2679-2685 (2003)

  • [文献書誌] 秋田弘幸他9名: "(+)-cystothiazole G : Isolation and Structural Elicidation"Tetrahedron. 60巻(印刷中). (2004)

  • [文献書誌] 秋田弘幸他2名: "Determination of Absolute Structure of(+)-cystothiazole B"Chem.Pharm.Bull.. 52巻(印刷中). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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