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2003 年度 研究成果報告書概要

光学活性な二核鉄錯体による部位特異的な二本鎖DNA切断と人工制限酵素への応用

研究課題

研究課題/領域番号 14572034
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 物理系薬学
研究機関熊本大学

研究代表者

黒崎 博雅  熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助教授 (70234599)

研究分担者 後藤 正文  熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (50080180)
研究期間 (年度) 2002 – 2003
キーワード鉄錯体 / DAN切断 / 光学活性 / 電子スペクトル / COスペクトル
研究概要

本研究は、標的生体高分子に二本鎖DNAを選び,光学活性なジアミンから誘導される二核鉄錯体による二本鎖DNAの目的位置を選択的に切断する人工制限酵素の開発を行い、染色体DNAの機能制御を目指す。
1,8-anthracenedialdhydeとN',N'-dipyridylmethyl-R,R-cyclohexane-1,2-diamineとから誘導される光学活性な複核配位子1,8-(N-anthranylmethyl)-bis(N',N'-dipyridylmethyl-R,R-cyclohexane-1,2-diamine)(1)を合成した。構造の帰属はNMR、質量分析により決定した。
pUC19プラスミドDNA0.57μgを用い、50mMトリスホウ酸緩衝液中アスコルビン酸存在下1及び硫酸第一鉄(モル比1:2)を混合し(以後鉄錯体1と呼ぶ)37℃で1時間インキュベートした。その後エチジウムブロマイド含有1%アガロースゲルを用いて電気泳動を行い、蛍光強度比からDNA切断活性能を評価した。実験は全て空気中で行った。
1)鉄錯体1の濃度が5μMでは完全にForm Iの消失が観測された。
2)次にインキュベート時間とDNA切断反応の関係を調べたところ、鉄錯体1はインキュベート直後からForm IIIが生成した。反応開始1分後form Iが消失し30分後では完全にForm IIIだけが観測された。
次に、pUC19DNAを用いPCR法により調製した253塩基対フラグメントを用いてDNA切断を行った。鉄錯体1はAT-richな部位を切断していることがわかった。
これらの結果から、鉄錯体1はDNAの二本鎖を同時に、かつ、塩基特異的に切断している可能性が高いと考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hiromasa Kurosaki: "Interaction of Binuclear Xylylthiolato(2,2',2"-terpyridine)platinum(II) Complexes with DNA"Bioorg.Med.Chem.Lett.. 13. 825-828 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Hiromasa Kurosaki: "DNA cleavage by pentadenate iron(II) complexes containing fluoro-substituted phenyl groups"Bioorg.Med.Chem.Lett.. 12. 201-203 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2005-04-19  

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