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2002 年度 実績報告書

新奇な亜鉛結合モチーフを持つジペプチジルペプチダーゼ蒼に対する遺伝子工学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14572042
研究機関福山大学

研究代表者

廣瀬 順造  福山大学, 生命工学部, 教授 (70080215)

研究分担者 深沢 加与子  松本歯科大学, 歯学部, 助教授 (60064698)
岩本 博行  福山大学, 生命工学部, 助教授 (90213321)
キーワードペプチダーゼ / 遺伝子工学 / 亜鉛イオン / モチーフ配列
研究概要

我々は、Dipeptidyl Peptidase III(Zn-DPP III)が亜鉛イオンを1分子あたり1原子含み、また酵素のアミノ酸配列に、HExxxH...Eのモチーフ配列を見いだしたが、これは亜鉛ペプチダーゼに知られる亜鉛結合モチーフ配列HExxxH...Eにもう一残基のアミノ酸がヒスチジン間に加わった新規なモチーフ配列であった。我々は、この新たなモチーフ構造が亜鉛酵素に特有なモチーフ構造である事を確定しようとしている。そこで、酵素中の金属イオンが本当に酵素活性に直接関与しているかを検討する目的で、Zn-DPP III中の亜鉛イオンを銅イオンで置き換えたCu-DPP IIIを作成し、競争阻害剤である基質類似ペプチド(His-Pro-Phe-His-Leu-Val-Tyr)の存在下で電子スピン共鳴スペクトル(ESRスペクトル)を測定し、基質類似ペプチドがDPP III中の金属イオンと直接相互作用するかを検討した。その結果、競争阻害剤である基質類似ペプチドの存在下で、酵素中の銅イオンのESRスペクトルが大きく変化し、酵素中の金属イオンは直接基質類似ペプチドと相互作用する事が判った。次いで、Zn-DPP IIIのHExxxH...Eのモチーフ配列のxとして存在するLeuを一つ取り除いた部位特異的変異体del-Zn-DPP IIIを作成し、酵素中の亜鉛イオンを種々の金属イオンに置換し、その酵素化学的性質を検討した。Zn-DPP III中の亜鉛イオンを銅イオンに置き換えたCu-DPP IIIはZn-DPP IIIとほぼ同じ活性を示したが、del-Zn-DPP III中の亜鉛イオンを銅イオンに置き換えると、del-Cu-DPP IIIの活性は15%程度まで大きく低下した。この挙動は、酵素のモチーフ部位の構造が、酵素の活性発現と深く関係していると思われ、金属の配位構造が活性発現に直接影響を与える事から、金属イオンが活性に深く関与している事を示している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] J.Hirose et al.: "Glutamic acid 133 and 131 is involved in the electron transfer from Fe(II)(CN)64-to the cupric ions in human-or bovine-copper, zinc-superoxide dismutase"Inorg.Chim.Acta. 339. 411-419 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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