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2003 年度 実績報告書

核内レセプターの活性化制御による血管壁での抗血栓性作用の獲得

研究課題

研究課題/領域番号 14572067
研究機関帝京大学

研究代表者

堀江 修一  帝京大学, 薬学部, 助教授 (60157063)

キーワードトロンボモジュリン / 組織因子 / 血管内皮細胞 / 抗血栓性作用 / 核内レセプター / レチノイン酸 / AP-1 / Sp1
研究概要

平成15年度の研究実施計画に準じて実験を行った結果,以下の成果を得た。
1.トロンボモジュリン(TM)と組織因子(TF)の遺伝子DNAと核内レセプターとの相互作用
無細胞系で合成系で調製したRAR-αとRAR-β,RXR-α,PPAR-αとPPAR-γ,Sp1,Sp3,Sp4,c-Jun,c-FosをTMとTFの標的DNA塩基配列との相互作用をゲルシフト法で解析した結果,TMのDR-4配列にはRAR-αまたはRAR-β,RXR-αが,GCボックスにはSp1,Sp3,Sp4が相互作用すること,そしてそれらの発現状態が標的塩基配列との相互作用に影響を及ぼしていることが明らかとなった。一方,TFのAP-1配列には,c-Junとc-Fosのヘテロダイマーが結合するが,実際の内皮細胞ではAP-1配列への結合はそれらサブタイプの発現状態が重要でだった。
2.TMとTFのレポータープラスミドの構築
TM遺伝子上流配列とTFのAP-1特異的な配列を含むルシフェラーゼレポータープラスミドをそれぞれ構築した。さらに,TMのDR4配列とSp1応答配列,TFのAP-1応答配列に変異を導入したレポータープラスミドを構築した。
3.TMとTFの標的応答配列への変異導入と核内因子依存性の転写活性の測定
上記2で調製したレポータープラスミドを内皮細胞に導入したが,それらの発現は確認できなかった。そこで,各レポータープラスミドとその変異体をヒト微小血管内皮細胞のクローン細胞(HMEC-1)に導入して,目的のタンパク質を発現させる系を確立した。TMとTFの転写活性に対する発現タンパク質の影響は現在検討中であるが,TMではRAR,RXR,Sp-1ファミリーの発現状態が,またTFではc-Junやc-Fosのサブタイプに加えて,RAR,RXR,PPARの発現状態が大きく影響すると推定された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Katsuhiko Masamura: "Pitavastatin-Induced Thrombomodulin Expression by Endothelial Cells Acts Via Inhibition of Small G Proteins of the Rho Family"Arterioscler.Thromb.Vasc.Biol.. 23. 512-517 (2003)

  • [文献書誌] Hidemi Ishii: "Oxidized phospholipids in oxidized low-density lipoprotein downregulate thrombomodulin transcription in vascular endothelial cells"Blood. 101. 4765-4774 (2003)

  • [文献書誌] Katsutaka Oishi: "Genome-wide expression analysis of mouse liver reveals CLOCK-regulated circadian output genes"J.Biol.Chem.. 278. 41519-41527 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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