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2002 年度 実績報告書

PepT1を介した薬物吸収をin vitro実験から定量的に予測する手法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 14572097
研究機関北里大学

研究代表者

伊藤 智夫  北里大学, 薬学部, 教授 (30223168)

キーワードPepT1 / 輸送担体 / 経口吸収率 / Caco-2細胞 / セフェム系抗生物質 / ペニシリン系抗生物質 / ACE阻害薬
研究概要

グリシルサルコシン(Gly-Sar)を阻害剤として用い、様々なPEPT1基質の輸送担体のみを介した取り込みクリアランスをCaco-2細胞で求めることにより、我々がラット小腸刷子縁膜小胞で報告した手法(R.Kohda-Shimizu et al.,Int.J.Pharmaceut.220:119-128 2001)に従って、セフェム系抗生物質(セフラジン、セファクロル、セファレキシン、セフチブテン、セフィキシム、セフォチアム、セファゾリン)、ペニシリン系抗生物質(シクラシリン、アモキシシリン、アンピシリン)、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬(カプトプリル)のヒト経口吸収率を定量的に予測できることが示された。また。受動拡散のみで吸収される薬物の吸収率を本手法で予測すると、吸収率は0となり、本予測法に対して受動拡散は、ほとんど影響しないと考えられた。
一方、それ自身が基質とはならないPEPT1阻害薬として、ナテグリニド、グリベンクラミド、トルブタミドなどについて検討した。Caco-2細胞へのGly-Sarの取り込みに対する阻害能をみたところ、ラットPePT1発現細胞における報告(T.Terada et al.,Eur.J.Pharmacol.392:11-17 2000)とは異なり、これら化合物の阻害能は小さく、ナテグリニドのみが阻害薬としての可能性を示した。しかしながら、ナテグリニドの阻害様式も競合阻害の可能性が示され、今後はヒトPEPT1発現細胞を用いて更なる阻害薬の検索を行う予定である。ヒトPEPT1発現細胞については、樹立された安定発現細胞を入手できたので、来年度以降はヒトPEPT1発現細胞を用いた検討を進める予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 清水理桂子, 助川知美, 伊藤清美, 津田泰之, 高野修平, 伊藤智夫: "PEPT1の基質となる薬物の経口吸収率の予測"第17回日本薬物動態学会年会 講演要旨集. 124-125 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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