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2003 年度 実績報告書

淡水産ラン藻が産生する肝臓毒、マイクロシスチンの生理活性発現に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14572115
研究機関名城大学

研究代表者

原田 健一  名城大学, 薬学部, 教授 (90103267)

研究分担者 河井 一明  産業医科大学, 医学部, 助教授 (60161262)
キーワードマイクロシスチン / プロテインフォスファターゼ / オカダ酸 / 酸化ストレス / マススペクトロメトリー / タンパク質リン酸化 / 代謝
研究概要

本年度の研究実施計画に従って実験を行い、以下の結果を得た。
1.淡水産ラン藻が生産するマイクロシスチンは、リン酸化セリン/スレオニン特異的に作用するタンパク質脱リン酸化酵素であるプロテインフォスファターゼ1と2Aを強力に阻害することにより肝毒性を示すと考えられている。そこで、肝臓中において、マイクロシスチン投与時にセリン/スレオニンリン酸化が亢進するタンパク質の探索を行った。網羅的かつ高感度に分析するため、リン酸化セリン/スレオニン残基を特異的にビオチンで標識し、アピジンカラムによりアフィニティ-精製後、ESI-LC/MS/MSを用いて解析することにより、リン酸化タンパク質の同定およびリン酸化部位の特定を試みた。結果、あらたにリン酸化タンパク質としてformyltetrahydrofolate dehydrogenaseが検出され、これはマイクロシスチン投与時に強く検出されるものの、オカダ酸投与時においてもある程度検出された。この酵素のリン酸化の程度の差が毒性に関与し得るのか、今後検討する必要があると考えられた。
2.マウス肝ホモジネートS9画分中にマイクロシスチンを添加したところ、ESI-LC/MS/MS測定によりエポキシ化された代謝物と考えられる物質の増加が観察された。今後、再現性の確認が必要であると考えられる。
3.nanoESI-MSによりタンパク質の測定を試みたが、現在のところ安定したデータを得るには至らなかった。
4.マイクロシスチンにより引き起こされる酸化ストレスを、マウス初代培養肝細胞を用いて検討したが、今年度は新規なデータを得るには至らなかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Susumu Imanishi, Ken-ichi Harada: "Proteomics approach on microcystin binding proteins in mouse liver for investigation of microcystin toxicity"Toxicon. (in press).

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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