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2003 年度 実績報告書

DNA二重鎖切断発生後,傷害部位に集積するプロテインキナーゼPKUの機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 14572146
研究機関金沢医科大学

研究代表者

伊達 孝保  金沢医科大学, 医学部, 教授 (50019676)

研究分担者 松井 理  金沢医科大学, 医学部, 助手 (60288272)
岩淵 邦芳  金沢医科大学, 医学部, 助教授 (10232696)
キーワードPKU-beta / TLK-2 / 53BP1 / X線照射 / DNA二重鎖切断 / DNA修復 / siRNA / クロマチン
研究概要

1)PKUのプロモーター領域を解析しPKUのisoformを調べた。
2)MCF7細胞においてsiRNAによるPKUの発現抑制を試みたところ、22ヌクレオチドからなる二本鎖RNA (siRNA)導入3日後、PKUの発現は優位に低下した。このMCF7細胞にX線照射を行ったところ、IRIF (ionized radiation induced foci)は認められた。作成した抗体が別のタンパク質を認識しているのか、残存したPKUがIRIFを形成したのか確定できなかった。
3)PKUのIRIFは53BP1のIRIFと一致したもののPKUと53BP1との相互作用は、免疫沈降によっても認められなかった。なお、53BP1の新しい機能を明らかにした。DNAの切断部位に集積する53BP1はDNAに直接結合し、DNAリガーゼを活性化する。
4)siRNAによりPKU発現を低下させたMCF7細胞は、コントロールの二本鎖RNAに比べX線感受性を示した。HepG2細胞でも同様の現象が見られ、細胞によらず普遍的現象であることが示された。優性抑制を示すプラスミドを導入しても、PKUの発現減少とともに同様なX線感受性が認められた。また、PKU発現低下の細胞はアルキルカ化剤に対しても感受性を示し、PKUのDNA修復における関与が示唆された。
5)siRNAと優性抑制のプラスミド導入のいずれにおいても、PKUの発現低下とあわせて染色体の多倍体化が見られた。このことはPKUが染色体分配にもかかわっていることを示唆する。PKUがクロマチン集合因子のリン酸化にかかわっているとの報告から、PKUはS期のみならずM期からG1期への推進とDNA傷害時の際にクロマチンのリモデリングにも関与していると考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Iwabuchi K, Date T et al.: "Potential role for 53BP1 in DNA end-joining repair through direct interaction with DNA."J Biol Chem.. 278・38. 36487-36495 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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