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2003 年度 実績報告書

マイクロダイアリシスによるカンナビノイド受容体内因性リガンドのin vivo解析

研究課題

研究課題/領域番号 14572151
研究機関静岡県立大学

研究代表者

福島 健  静岡県立大学, 薬学部, 助教授 (00272485)

キーワードアナンダミド / DBD-COC 1 / β-シクロデキストリンポリマー
研究概要

当該年度においては,HPLC-蛍光検出によるアナンダミド(AN)定量の一層の高感度化を目的として,蛍光誘導体化時間ならびに抽出条件の最適化,および蛍光検出時での添加剤による蛍光強度の増強効果について検討した.
はじめに,蛍光試薬DBD-COC1によるANの誘導体化時間について再検討した結果,反応開始後1時間で蛍光ピークが最大となった後,分解による蛍光ピークの減少が観察された.そのため,以後の実験では反応時間を1時間とした.
次に,ANの抽出溶媒として従来はトルエンを使用していたが,より極性が高い有機溶媒である酢酸エチルを使用し抽出率を調べた.その結果,酢酸エチルのみの単独使用では,トルエン使用時の約1.2倍であったが,両溶媒(トルエンと酢酸エチル)を等量混合して行ったところ,抽出率が約5倍に向上した.
ANは脂溶性が高いため,使用する容器の内壁に非特異的な吸着を生じる.そこで,これを防ぐ目的で各界面活性剤(SDS, SDBS, THA, Tween 80, CHAPS)を添加し,抽出率が向上するか否かについて調べた結果,2% CHAPS添加時において,回収率が約2倍に向上した.これらの検討により,ANの抽出率は従来法に比べて約10倍に向上する結果が得られた.
次いで,HPLCによる分離後の蛍光検出時における蛍光強度の増強を考え,バッチ法により,シクロデキストリン誘導体あるいは各界面活性剤の共存下でのDBD-CO化ANの蛍光を測定した.その結果,β-シクロデキストリンポリマー共存下で,顕著な濃度依存的の蛍光強度の増強が確認され,最大で無添加時の約3倍となった.一方,界面活性剤の中では,Tween 80の添加により最大で約4倍の蛍光強度の増強が認められた.
これらの結果は,生体内に微量で存在するANの高感度検出に役立つと考えられ,今後,生体試料中ANの定量に適用していく予定である.

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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