研究課題/領域番号 |
14572169
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
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研究機関 | 京都薬科大学 |
研究代表者 |
竹内 孝治 京都薬科大学, 薬学部・薬物治療学教室, 教授 (00150798)
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研究分担者 |
田中 晶子 京都薬科大学, 薬学部・薬物治療学教室, 助手 (30329940)
加藤 伸一 京都薬科大学, 薬学部・薬物治療学教室, 講師 (90281500)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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キーワード | カプサイシン / バニロイド受容体 / 胃粘膜保護作用 / EP / IP受容体 / 十二指腸アルカリ分泌 / 胃粘膜血流 / cytoprotection |
研究概要 |
消化管におけるカプサイシンの作用の中でも、1)胃粘膜保護作用、2)十二指腸アルカリ分泌促進作用に絞り、1)についてはプロスタグランジンE受容体EPサブタイプおよびIP受容体との関連性、2)についてはバニロイド(VR1)受容体との関連性ならびに他のメディエーターとの相互作用について検討した。また、ラット胃上皮細胞由来のRGM1細胞を用い、VR1の発現および胃粘膜細胞保護作用における役割について検討した。 1)カプサイシンによる胃粘膜保護作用は知覚神経麻癖のみならず、インドメタシンの前処置によっても有意に抑制されたが、PGの胃粘膜保護作用を抑制することが判明しているEP1受容体拮抗薬によっては影響を受けなかった。また、インドメタシン存在下に消失したカプサイシンの粘膜保護作用はEP2作動薬であるブタプロストにより完全に再現された。一方、カプサイシンの粘膜保護作用はEP1およびEP3ノックアウトマウスでは野生型マウスと同様に認められたが、IPノックアウトマウスにおいては有意に減弱した。恐らく、内因性PGはEP2/IPや受容体を介して知覚神経を維持することにより、カプサイシンの胃粘膜における作用を手助けしているものと推察された。 2)十二指腸アルカリ分泌は粘膜酸性化およびカプサイシンの粘膜適用により著明に促進し、これらの反応は何れも知覚神経麻痺、インドメタシンあるいは一酸化窒素合成阻害薬(L-NAME)の前処置により有意に抑制された。しかし、VR1拮抗薬であるルテニウムレッドはカプサイシンによるアルカリ分泌反応に対してのみ有意な抑制作用を示した。これらの結果より、カプサイシンおよび酸は共に知覚神経を介して胃粘膜血流および十二指腸アルカリ分泌を増大させるが、その機序はVR1レベルでは異なるものと推察された。 3)非神経組織であるラット胃粘膜上皮細胞にVR1の発現をmRNAおよび蛋白レベルで認めた。今回認めたVR1は、脊髄後根細胞におけるVR1と同様にカプサイシン、レシニフェラトキシンなどのVR1作動薬およびカプサゼピン、ルテニウムレッドなどのVR1拮抗薬に反応した。RGM1細胞は10%エタノールあるいは酸性溶液(pH4.0)中で5分間インキュベートすることにより生存率が著しく低下した。カプサイシンおよびレシニフェラトキシンを前処置することにより、このようなRGM1細胞の生存率の低下は有意に抑制されたが、この効果は何れの場合もカプサゼピンの併用処置により拮抗された。 4)非神経組織であるラットい粘膜上皮細胞にVR1の発現をmRNAおよび蛋白レベルで認めた。今回認めたVR1は、脊髄後根細胞におけるVR1と同様にカプサイシン、レシニフェラトキシンなどのVR1作動薬およびカプサゼピン、ルテニウムレッドなどのVR1拮抗薬に反応した。RGM1細胞は10%エタノールあるいは酸性溶液(pH4.0)中で5分間インキュベートすることにより生存率が著しく低下した。カプサイシンおよびレシニフェラトキシンを前処置することにより、このようなRGM1細胞の生存率の低下は有意に抑制されたが、この効果は何れの場合もカプサゼピンの併用処置により拮抗された。
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