研究課題/領域番号 |
14572189
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
清水 章 大阪医科大学, 医学部, 教授 (00028581)
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研究分担者 |
宮崎 彩子 大阪医科大学, 医学部, 助手 (20298772)
中西 豊文 大阪医科大学, 医学部, 講師 (10247843)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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キーワード | 蛋白質修飾構造 / 亜硫酸化 / トランスサイレチン / 質料分析 / エレクトロスプレイ / 免疫沈降法 / ホモシステイン / モリブデン補因子欠損症 |
研究概要 |
蛮白質の修飾構造を質量分析によって調べ、病態の解明、病気診断に応用することを目的に研究を進めた。 1)トランスサイレチン(TTR)を材料とし、質量数80Da非修飾(Native)TTRより大きい成分(+80TTR)を見出し、先天性に亜硫酸を硫酸に酸化できない疾患、サルファイトオキシダーゼ欠損症およびモリブデン補因子欠損症では+80TTRが大部分を占めることを見出した。ペプチドの分析により、TTR10番目のシステインに亜硫酸が結合しているごとを明らかにした。また、TTRより46Da小さい成分を見出し、システインがグリシンに変化していることを示した。 2)メチレンテトラヒドロ葉酸欠損症などのホモシスチン尿症では血中にホモシスチン、あるいはホモシステインが増加することが知られている。我々は、これら疾患患者血清中のTTRを分析し、ホモシステイン結合TTRが形成されていることを見出した。この成分は正常では検出されず、診断および治療効果の判定に役立つ。 3)TTRを室温で空気に数日さらすことにより、+80TTRが増量することを見出した。TTRのシステインを含む周辺の配列をもつペプチドを合成し(SKCPLMVK)、検討したところ、システインがジスルフィド結合を形成し2量体となったのちに、β脱離反応を起こし、亜硫酸化システインを生じることを明らかにした。同時に、システインがデヒドロアラニンに変化し、さらにグリシンに変化したペプチドを証明した。TTRでの変化とモデルペプチドの変化が一致していた。デヒドロアラニンはシステインやリジン、ヒスチジンの側鎖と反応しやすい性質を持っており、これがアミロイド形成の反応機構の可能性がある。共同研究により20年前の国外例(Kishikawa, Westermark et al.)心臓アミロイドーシスの剖検例の分析を行ったところ、グアニジン抽出物中にTTRが認められ、SDSゲル電気泳動でウエスタンブロッティングを行ったところ、TTRは数種類のポリマーを形成しており、ジチオスレイトールで還元されないことを見出した。このことは、デヒドロアラニンによる架橋の存在を示唆する。
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