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2002 年度 実績報告書

細胞傷害分子グラニュライシン発現を指標とした臨床病態標価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 14572196
研究機関(財)ルイ・パストゥール医学研究センター

研究代表者

岸 惇子  ルイ, パストゥール医学研究センター・基礎研究部, 室長 (80260165)

キーワードgranulysin / perforin / NK細胞 / 細胞傷害性顆粒 / 癌 / 免疫機能
研究概要

NK細胞やCTLの標的細胞破壊として顆粒放出経路が知られており、これらの細胞が標的細胞を認識し接触すると顆粒内に含まれる細胞傷害性分子が標的細胞を破壊する。細胞傷害性分子の一つとして新たに分離されたgranulysinは15kDaおよび9kDaのタンパク質で細胞傷害性顆粒内でperforinと共存していることが明らかにされている。申請者らはgranulysinの細胞内発現をフローサイトメーターで定量的に測定する系を確立した。そして、健常人および癌患者を対象に細胞内のperforinとgranulysinの発現を比較検討した結果、NK細胞内の15kDaおよび9kDaのgranulysin発現は健常人と比べて癌患者で有意に低下しており、この低下はガンの進行、免疫状態の低下と相関していた。しかしMK細胞内のperforin発現は、癌患者でも高発現を維持しており健常人との差は認められなかった。一方で、granulysinは末梢血上清中にも分泌されていることが明らかになった。さらにこの分泌granulysinには15kDaのみのタンパク質が検出され9kDaのタンパク質は検出されていない。そこで、ヒトの末梢血上清中に分泌されているgranulysin量をELIZAにて測定する系を開発した。そして分泌された15kDa granulysin量および末梢血リンパ球における15kDaおよび9kDaのgranulysinの細胞内発現を指標にして、宿主の臨床病態を的確に評価する方法を開発する目的で、健常人と癌患者でのgranulysinの細胞内発現および血液上清中、リンパ球上清中の分泌granulysin量を測定検討中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kishi A, Takamori Y, Ogawa K, Takano S, Tomita S, Tanigawa M, Niman M, Kishida T, Fujita S: "Differential expression of granulysin and perforin by NK cells in cancer patients and correlation of impaired granulysin expression with progression of cancer"Cancer Immunology Immunotherapy. 50. 604-614 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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