研究課題/領域番号 |
14572210
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎・地域看護学
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研究機関 | 福井大学 (2004) 福井大学(医学部) (2002-2003) |
研究代表者 |
細谷 たき子 福井大学, 医学部, 教授 (80313740)
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研究分担者 |
別所 遊子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (20190176)
長谷川 美香 福井大学, 医学部, 助教授 (90266669)
大越 扶貴 福井大学, 医学部, 講師 (90352632)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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キーワード | 痴呆性高齢者 / 在宅ケア / ケアマネジメント効果指標 / ケアマネジャー / 介護保険 / ニーズ解決度 / アセスメント |
研究概要 |
在宅痴呆性高齢者へのケアマネジメント効果指標を開発するために、ケアマネジメントの枠組みの作成、文献の検討、ケアマネジメント開始後6ヶ月と7ヶ月以降のニーズ解決度についての研究を実施し、次の事項についての知見を得た。 1.Anne Walsh, Mery Brodらの先行研究を参考した枠組みを使用してケアマネジャーらを対象に歩行自立の痴呆性高齢者の共通事例について検討したところ、アセスメントのカテゴリーには、(1)身体機能、(2)認知レベル、(3)視覚、(4)聴覚、(5)痴呆の付随・精神症状、(6)意思の伝達・理解の程度、(7)受療状況、(8)服薬管理、(9)日常生活行動、(10)身体状況、(11)居住環境、(12)精神的な安寧、(13)家族介護者、が含まれる。精神的な安寧の項目である感受性、生活満足度についてはさらに検討が必要である。また、ニーズ領域では、(1)安全、(2)行動障害への対応、(3)栄養、(4)日常生活ケアと活動、(5)日常生活行動における残存機能維持、(6)家族介護者のニーズの6領域が含まれた。栄養領域では必要項目としての見解の一致度がやや低いものがあったが、「脱水予防」「十分な食事時間と適切な食事の準備」を必要と認識する割合が高かった。 2.在宅痴呆性高齢者へのケアマネジメント効果の研究は少ない。介入評価研究は家族介護者を対象としている内容が多くみられた。介護保険サービス効果についての研究では、問題行動がある在宅痴呆性高齢者は問題行動がない場合より状態像の悪化があり、現在の介護サービスは家族介護の代替補完をするには不十分と報告さていた。 3.在宅痴呆性高齢者へのケアマネジメント実施6ヶ月後にニーズ解決率が50%以上であったのは、早期診断・早期治療、緊急時の対応、定期的な整容、適切な服薬、できる仕事・役割の継続、清潔維持、社会との交流、普段繰り返される日常生活の継続、社会資源の利用、のニーズであった。未解決率が20%以上であったのは、心身状況・生活歴を評価した家庭環境、行動障害で対応しきれない状況への対応、介護者の悲しみ・うつ、であった。7ヶ月以降のニーズ解決率については6ヶ月後と重複していた項目が多かった。
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