研究課題/領域番号 |
14572221
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研究機関 | 島根大学(医学部) |
研究代表者 |
石垣 恭子 島根大学, 医学部, 教授 (20253619)
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研究分担者 |
水流 聡子 東京大学, 工学部, 助教授 (80177328)
高見 美樹 島根大学, 医学部, 助手 (10335565)
中谷 久恵 島根大学, 医学部, 助教授 (90280130)
江角 弘道 島根県立看護短期大学, 教授 (40069208)
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キーワード | 看護情報学教育 / 情報倫理 / 倫理的教育 |
研究概要 |
本年度においては看護情報教育における倫理的教育の確立を目的とし、看護学生に現職の看護師を対象に加え、患者情報の使用を中心とした看護と情報に関する倫理的諸問題等に関しての調査を行った。対象者は、島根大学医学部看護学科の平成15年度の1・3年生と附属病院に勤務する全看護師である。結果、看護学生128名中、回答者125名(回収率97.7%)、看護師396名中、回答者309名(回収率78.0%)だった。看護学生のアンケートの結果から、用語の認識に関しては、1年生と3年生を比較して「コンピュータウィルス」、「インフォームドコンセント」、「尊厳死」を除くその他の用語について、3年生に「知っている」、「聞いたことがある」と回答した学生が有意に多い傾向が認められた。また、市販のソフトウェアのコピーやソフトウェアのネットワーク上での共有に関して、3年生に「良くない」と回答した学生が有意に多い傾向が認められた。しかし、3年生においても様々な場合を含め「良い」と回答している学生が半数近くを占め、加えて、チェーンメールへの対応では、昨年度の結果と同様に「無視する」と回答した学生がほとんどであった。 昨年度及び本年度の結果から、用語の認識に関する部分ではある程度、講義の影響があると考えられた。しかし、ソフトウェアの取り扱いやメールの対応などに関しては、2年間を通して結果に大きな変化を認められず、講義時間を増やしたものの、内容や方法を今後も見直す必要があると考えられる。看護師のアンケート結果からも学生の結果と大きな差は見られず、自己の情報についての認識の甘さは、学生と同じ状況であると考えられた。継続教育での情報に関する講義の必要性は多くの看護師が認めており、講義への参加希望も高いことが明らかになった。
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