研究概要 |
本研究で使用予定である2部構成質問紙は、看護婦(士)の年齢・性別、免許の種類、看護婦(士)としての勤務年数、現在勤務している場所のタイプなどを尋ねる人口統計的な部分と、Swets(1983年)*によって作成されたコミュニケーション能力を査定する質問紙、"How Well Do You Communicate"(Swets P,(1983).The art of talking son that people will listen : Getting through to family, friends and business associates. New york : Simon & Schuster.)の研究者達によって翻訳された部分で構成されている。このコミュニケーション能力を査定する質問紙は、24問の質問とそれぞれの質問に対して1から4までの4つの回答肢で構成されている。その回答肢を点数化し、その総計が高いほど効果的にコミュニケーションをしていることになる。 西日本にある大学病院で勤務している176人の看護師に予備調査を行ったところ、Poorカテゴリー(24-49点)に5.2%、Fairカテゴリー(50-77点)に91.9%、Goodカテゴリー(78-91点)に2.9%、Excellentカテゴリー(92-96点)に0%の看護師がそれぞれの得点を示していた。Goodカテゴリーのうち60%の看護師が精神科病棟に所属していた。看護師の人口統計的な背景と効果的なコミュニケーション能力との明白な関連は本予備調査ではなかった。質問紙におけるコミュニケーション上の文化的差異や感受性を検討する必要がある。
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