研究課題/領域番号 |
14572238
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎・地域看護学
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研究機関 | 石川県立看護大学 |
研究代表者 |
北岡 和代 (東口 和代) 石川県立看護大学, 看護学部, 講師 (60326080)
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研究分担者 |
谷本 千恵 石川県立看護大学, 看護学部, 助手 (10336604)
木場 清子 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (50110614)
栗田 いね子 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (30326079)
中川 秀昭 金沢医科大学, 医学部, 教授 (00097437)
森河 裕子 金沢医科大学, 医学部, 講師 (20210156)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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キーワード | 看護識者 / バーンアウト / 医療事故 / コーピングスタイル / 仕事ストレッサー / MBI |
研究概要 |
最初の研究において、対人サービス従事者のみならず一般職業人をも対象としたバーンアウト測定尺度the Maslach Burnout Inventory-General Survey(MGI-GS)の研究用日本版を作成し、信頼性と妥当性を検討した。一製品製造工場に勤務する全男性中間管理職者696名を対象に調査を行い、691名の有効データを解析した。その結果、日本版MBI-GSの因子的妥当性と構成概念妥当性が検証された。 次の研究では、看護職者のバーンアウトと医療事故との関連を検討した。精神科を主とする16病院に勤務する全看護職者1,684名を対象に自己記入式質問紙調査を行い、1,295名の有効データを解析した。調査票は(1)研究用日本版MBI-GS、(2)東口ら(1998)が開発した臨床看護職者の仕事ストレッサー測定尺度(NJSS)、(3)佐々木・山崎(2002)が開発したGeneral Coping Questionnaire(GCQ)特性版、(4)医療事故に関する質問紙、(5)個人属性・職業要因に関する質問紙であった。最終的に医療事故因果関係モデルを構築し、次のことが示唆された。仕事量の多さや患者との関係に由来する負担感や葛藤が続くと、バーンアウトの最初の現象である疲弊感が生じる。この疲弊感は、シニシズム的態度というバーンアウトの次の現象を生む。患者に対する冷淡で無関心な態度は患者関係にうまく対応できない看護職者で強く見られるが、職場の同僚関係に悩んでいる看護職者も持ちやすい態度と考えられる。看護職者のこのようなバーンアウト状態が医療事故発生を導く。特に感情表出型のコーピングスタイルをとる看護職者はバーンアウトに陥りやすく、医療事故発生に繋がりやすい集団と考えられる。
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