研究課題/領域番号 |
14572245
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
若村 智子 京都大学, 医学部, 助教授 (40240452)
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研究分担者 |
宮島 朝子 京都大学, 医学部, 教授 (60115946)
大島 理恵子 兵庫県立大学, 看護学部, 助手 (90347534)
奥野 信行 兵庫県立大学, 看護学部, 助手 (20364044)
近田 敬子 兵庫県立大学, 看護学部, 名誉教授
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キーワード | 睡眠・覚醒リズム / 環境調整 / 光暴露 / 季節適応 / 臨床研究 |
研究概要 |
研究目的 夏至と冬至の2つの季節に焦点をあてて、北・南側病室で生活する療養者の睡眠の実態をあきらかにすることを目的として研究を行った。 実施内容(総括) 夏至および冬至前後の1ヶ月に、兵庫県立総合リハビリテーションセンター中央病院の病棟において、アクティウオッチで睡眠の実態を、エコログを用いてベッド周囲の光・温度環境を、また、夜間の蓄尿が可能であった協力者に対して尿中のメラトニン代謝産物の測定を行った。 成果等 夏至で17名、冬至で8名の協力を得た。睡眠状態は、夏至では就床時刻が平均21:25±1:42、起床時刻が6:20±0:56、睡眠効率は平均83±7.9%、入眠潜時は18±14分であった。冬至では、就寝時刻は22:11±0:58、起床時刻は6:41±0:39、睡眠効率は平均84±3.6%、入眠潜時は11±9分であった。全体としては、個人差の影響と考えられるが、冬至時期のほうが、睡眠覚醒リズムに遅延が認められたが、睡眠効率には差は認められなかった。また、夏至のグループで窓際での生活者を抽出すると、就床時刻が21:41±0:48、起床時刻が6:24±0:56、睡眠効率は82.0±7.7%で若干の遅延が見られたが太陽の入射時刻との検討がさらに必要である。また、メラトニンの代謝産物は、夏至で32.3ng/ml、冬至で52.85g/mlであり、季節変動が認められた。壁側病室では、少数例であるがメラトニン代謝産物がきわめて少量であった。これらの結果を総合すると、患者の疾患等の関連も詳細にみていかなければならないが、病室の場所や季節が睡眠に影響している可能性が示唆された。
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