研究課題
基盤研究(C)
1.研究目的看護基礎教育を修了した学生が新人看護婦師となり、どのように知識を得て学び看護師として成長していくのかを明らかにし、彼らに必要なサポートについて検討する。2.研究成果1)新人看護師の卒後1年間の成長の様相24名の新人看護師に対して縦断的に面接調査を行い、質的に分析した結果、【看護師としての姿への志向】、【丁寧に仕事をすることへの志向】、【職場における他者との関係についての志向】、【仕事との関係から生じる心理的反応】の4つの主題を抽出した。研究当初の目的は、臨床看護実践能力の構成要素を検証し、基礎教育の立場から、新人看護師の成長を促すサポートを試みることであった。しかし、この4つの共通した体験とは、今まで一般的に考えられてきた臨床看護実践能力の内容とは異なり、基礎教育で習得した知識と技術および就職後に得た経験をもとに、職場からの要請や相互作用により、自分自身を看護師として変化させ、成り立たせていこうとする新人看護師自身による看護師への志向であった。2)新人看護師の看護師への志向に関する尺度の検討4つの共通体験を基に新人看護師の看護師への志向に関する尺度を作成し、その妥当性と尺度としての有効性と今後の活用の可能性の検討を行う。調査の結果、『仕事に対する外的志向』、『仕事に対する内的志向』の2構成要素が明らかとなった。新人看護師の看護師への志向は、職場への関係に対する感情と相互作用があり、さらに、ストレス反応の影響要因となることが検証された。3.今後の課題新人看護師の看護師への志向に関する尺度を活用して、彼らが自らの現状を把握し、対処できるような介入プログラムの作成を検討する。
すべて 2005
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日本赤十字豊田看護大学紀要 1
Journal of Japanese Red Cross Toyota College of Nursing Vol 1 No.1