研究課題/領域番号 |
14572267
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
松岡 恵 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 教授 (90229443)
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研究分担者 |
塩野 悦子 宮城大学, 看護学部, 助教授 (30216361)
大久保 功子 信州大学, 医学部, 教授 (20194102)
三隅 順子 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 講師 (80282755)
清水 清美 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 助手 (70323673)
湯本 敦子 信州大学, 医学部, 助教授 (10252115)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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キーワード | ティーンエイジャー / 保健行動 / 性感染症 / 性教育 / クラミジア感染症 / 予防行動 / 養護教諭 / 大学生 |
研究概要 |
平成14年度は関連領域の文献検索と高校生・大学生女子を対象としたケーススタディ、平成15・16年度は養護教諭を対象とした面接調査と大学生を対象とした質問紙調査を実施した。 ケーススタディでは、性に関する価値観の多様性と性行動に伴うリスクは「身につまされた経験」なしには自分の問題として受け止めがたい実態が明らかになった。 面接調査は、養護教諭の視点からみる高校生の性行動と高等学校で行われる性教育の現状と問題点を明らかにすることを目的として、高等学校に勤務する養護教諭11名を対象とした半構成的面接を行った。その結果、高校生の性に対する知識は誤りが多く、性体験がある生徒の性行動はパターン化し仲間集団の中でパターンが強化されること、養護教諭は性教育における専門的知識の情報源としての役割がある等の認識を持っていることが明らかになった。また、養護教諭は、性の問題に対し個別対応、集団対応を行い、その対象は生徒だけでなく、教員や親も含まれていた。 質問紙調査は、クラミジア感染症を自分の問題としてとらえる現実感に関連する要因を明らかにする目的で10代の大学生493名を対象に行った。調査内容は、クラミジア感染症の現実感、クラミジア感染症の知識や体験談の聴取経験、受けた性教育の内容など34項目である。その結果クラミジア感染症の現実感は全体的に低く、男女交際の身近度、過去一年間の性交経験の有無、学校でのクラミジア教育の有無により違いがあった。また、男女交際や性交経験の身近さが、現実的な知識への要求を生じ、自ら情報収集する実態が明らかになった。 これらの調査結果から、基本的な性感染症に対する知識提供は学校教育が一定の効果をあげており、性教育の充実はすすめるべきであること、集団教育は性的にアクティブでない層に適しているが、性的にアクティブな層に対しては個別のより現実的な対応が必要でありその相談体制を充実させる必要があることが示唆された。
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