研究課題/領域番号 |
14572278
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
成田 伸 自治医科大学, 看護学部, 教授 (20237605)
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研究分担者 |
坂梨 薫 広島県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 助教授 (60290045)
水流 聡子 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (80177328)
橋本 かおり 自治医科大学, 看護学部, 助手 (70364536)
斎藤 いずみ 北海道医療大学, 看護福祉学部, 教授 (10195977)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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キーワード | 産婦のモニタリング / 助産サービス / 助産師(婦) / 産科医 / 協同作業 |
研究概要 |
本研究では、1.産婦のモニタリングにおける助産婦(師)と産科医の日本型協同(共同)作業モデルの設定、2.産科病棟の実態調査やケース分析を用いた設定したモデルの検証、3.設定したモデルの今後の検証作業の元となる助産師が行う分娩時モニタリングケアの明文化の作業を行った。1.では、先行研究や文献を検討した結果から、産婦のモニタリングにおける助産婦(師)と産科医の日本型協同(共同)作業モデルを設定した。2.では、モデルの検証を多面的に行うために以下の3つの作業を行った。(1)先行研究のデータを使用した44施設における共同作業の実態からの分析、(2)日本の2つの産科医療施設における助産師と産科医の共同作業のケース分析、(3)日本の中規模病院における助産師と産科医の共同作業の調査分析。3.では研究チームによるディスカッションや文献検討を通じて、仮説を作り上げた。特に2.(3)では、全国の300床以上の病院890施設の実態調査を行い、持続的なケア実施の施設の方が産婦・胎児のリスクが高く、助産師や産科医の配置が厚く、リスクの高さが死産数の多さに結びつくという結果が得られた。この結果は我々のモデルとは異なり、母児がハイリスクな状態では、助産師による持続的な付き添いがあっても、産科医はより直接的に産婦管理に関与し、そこでは助産師と産科医の共同作業で行なわれていると推測され、日本では産科医と助産師が共同して、ローリスクの産婦からハイリスクの産婦までのケアを提供していることが示唆された。また3.では、助産師の「モニタリングケア」の操作的定義を行い、目的を4つに大別し、22のモニタリング項目の分類を作成した。このモニタリング項目はまだ仮説の段階であり、実際の分娩時チャートを用いた検証が必要である。今後は、その検証作業と共に、再度当初の日本型共同作業モデルの検証を継続していきたいと考えている。
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