研究課題/領域番号 |
14572284
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 宮崎大学(医学部) |
研究代表者 |
草葉 ヒフミ 宮崎大学, 医学部, 教授 (30153282)
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研究分担者 |
野間口 千香穂 宮崎大学, 医学部, 助教授 (40237871)
中富 利香 宮崎大学, 医学部, 助手 (20347066)
藤丸 千尋 久留米大学, 医学部, 教授 (40279237)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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キーワード | セルフケア行動 / 思春期 / 親役割 / 親の支援 / 時間的態度 / 健康行動 / 健康の認識 / 看護理論 |
研究概要 |
Orem E.のセルフケア理論を基盤にして、思春期のセルフケア実践を促進する親の役割を明らかにするために、思春期児と親とのセルフケア実践の関連、親の支援行動および関連する要因を検討した。 中学生350名と保護者250名(248組の親子)を対象とした調査の結果、次の事が明らかになった。 1.中学生のセルフケア行動の規程要因は、男子においては「健康に伴う活動制限がないこと」と 「過去、現在、未来に対する肯定的な感情」が、女子においては「過去、現在、未来に対する肯定的な感情」と「2年生に比べ1年生」、保護者要因の「セルフケア支援」であり、これらはセルフケア行動を促進する要因となっていた。 2.保護者の中学生セルフケア支援の規程要因は、男子において「セルフケア行動」と保護者の「健康行動」、女子において「セルフケア行動」と保護者の「健康行動」「親の年代」が影響要因になっていた。中学生の「セルフケア行動」が高いことは、保護者の支援に男子では抑制要因に、女子では促進要因になっており、男女に相違が認められた。 3.中学生の保護者からの支援認識は、不足感(母=24%、父=13%)と過多感(母=48%、父=47%)があり、母親に比べ父親の支援に不足感が多かった。支援不足を認知している中学生に、セルフケア行動の低い傾向が認められた。 4.中学生のセルフケア支援において、保護者は現在の支援では不足していると認知している割合が多く、実際の支援が少ない保護者ほどその傾向が認められた。 これらの結果から、保護者の支援は自身の健康認識や行動を基盤に、思春期児のセルフケア行動との関連で決めている事が示唆された。親のセルフケア支援における子どものニーズと親の支援間のギャップ内容の検討が、親の役割を明らかにするために必要とされる。
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