研究課題/領域番号 |
14572298
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研究機関 | 大分県立看護科学大学 |
研究代表者 |
大賀 淳子 大分県立看護科学大学, 看護学部, 講師 (80305846)
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研究分担者 |
影山 隆之 大分県立看護科学大学, 看護学部, 助教授 (90204346)
河島 美枝子 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (70305837)
稲垣 敦 大分県立看護科学大学, 看護学部, 助教授 (00223214)
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キーワード | 精神科入院患者 / 精神科デイケア / 体力テスト / 精神症状 / 運動 / 向精神薬 |
研究概要 |
1.平成11年度から継続して研究協力を得てきた大分市内の某精神病院において、以下の内容を実施した。 1)病棟およびデイケアにおいて病院スタッフに対し、実行可能な運動を盛りこんだリハビリテーションプログラム(以下、運動プログラム)を作成する際の助言。 2)病棟およびデイケアにおいて希望者に対し、運動を行う際の指導や助言。 3)入院患者およびデイケア利用者に対し、運動プログラムへの参加状況調査および縦断的観察としての体力テストほかの調査を実施。 2.上記1.3)の体力テストほかの調査について 1)入院患者に対して1回、デイケア利用者に対して2回、以下の項目による体力テストを実施した。 (1)握力・背筋力(筋力)(2)長座体前屈(柔軟性)(3)閉眼片足立ち(平衡性)(4)ハイステッピング(持久力)(5)ステッピング・全身反応時間(持久力、デイケア利用者のみ)(6)タッピング(巧緻性、デイケア利用者のみ) 2)デイケア利用者に対して、体力テストと同時に以下の項目を調査した。 (7)BPRSによる精神症状(8)向精神薬内服量 3.本研究では、入院患者およびデイケア利用者ともに対象者数が少なく「どのような運動プログラムが、体力向上、精神症状改善および向精神薬内服量減量に対して効果的であるか」を明確に判断できる科学的なデータを得ることはできなかった。 しかしながら、過去6年間の体力テストおよび日常の運動プログラムの継続的な実施は次のような変化をもたらし、入院患者、デイケア利用者および病院スタッフから高い評価を得た。すなわち、対象者の興味関心を重視した運動を取り入れることで運動プログラムの参加状況が良好となり、生活全般に活気が出てきた。また、病院内や地域において運動施設を定期的に利用し、生活の中に運動を取り入れる入院患者およびデイケア利用者があらわれた。
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