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2002 年度 実績報告書

女性の運動によるアナボリックホルモン応答と健康管理システムへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 14580013
研究機関筑波大学

研究代表者

目崎 登  筑波大学, 体育科学系, 教授 (30010408)

キーワード運動 / 女性アスリート / コンディション / アンドロゲン / 健康管理
研究概要

過剰なトレーニングの継続は安静時レベルのアンドロゲンを減少し,cortisolは増加することから,安静時testosterone/cortisol ratio (T/C比)は,運動によるトレーニング状態を反映する指標となる可能性が報告されている.男性においては,トレーニング状況に伴うtestosteroneレベルを測定することにより,オーバートレーニングなどのトレーニング評価に有用であることが示唆されている.しかし,女性のtestosteroneは男性と比べて絶対的に低値であり,運動に対する応答性も低いため,トレーニング評価には適さないことが指摘されている.先に我々はtestosteroneの前駆物質で副腎皮質由来のdehydroepiandrosterone (DHEA)が一過性運動負荷に対し男女とも顕著に応答することを明らかにした.このため,副腎アンドロゲンであるDHEAは女性の運動に対する同化ホルモン応答を反映する指標となる可能性が考えられる.
平成14年度では,女性アスリートにおいて,日々のトレーニング負荷の変動により,DHEAレベルは変化し,DHEAを測定することでトレーニング状態を把握できるという仮説に立ち,大学女性サッカー選手を対象として,競技期間中におけるトレーニング負荷の変動に伴う唾液中DHEAの変動について検討した.その結果,通常のトレーニング時に比べて高強度トレーニング負荷である試合時に明らかにDHEAは増加し,試合後の回復時には低値を示した.すなわち,女性アスリートにおいて,DHEAはトレーニング負荷に伴い変動し,その変化は身体的.心理的コンディションと関連している可能性が考えられる.
これまで我々が報告してきた知見から,女性において,一過性あるいは継続的な運動によりDHEAは顕著に反応することが明らかとなった.また,実際のスポーツ現場において,選手に対して非侵襲的な唾液によるホルモン測定も様々な場面に応用出が可能である.運動負荷に対する生体内調節系を把握することは女性スポーツ選手の障害あるいは健康管理の把握に役立つと考えられる.

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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