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2002 年度 実績報告書

抗酸化能力が動脈コンプライアンスに及ぼす影響-加齢および運動習慣との関係から-

研究課題

研究課題/領域番号 14580028
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

伊藤 宏  名古屋工業大学, 工学部, 講師 (10203168)

キーワード還元型グルタチオン / グルタチオンリダクターゼ / 活性酸素種 / トレーニング / 抗酸化能力 / 過酸化脂質
研究概要

高強度なトレーニングは、血中や骨格筋の還元型グルタチオン(reduced glutathione : GSH)濃度やグルタチオンリダクターゼ(glutathione reductase : GR)存などの抗酸化酵素活性を高める.我々(1998)は低強度なトレーニングでもグルタチオン系の亢進により活性酸素種生成が抑制されることをラットで確かめている.しかし、トレーニングが抗酸化能力に及ぼす影響について,ヒトを対象にした研究は少なく,特に抗酸化能力と持久性パフォーマンスとの関係についての報告は見当たらない。今年度は,持久性トレーニングを行っている陸上長距離選手の抗酸化能力とパフォーマンスとの関係を,血中のGSH濃度,GR活性と5000-m走のタイムの関係から検討した.被験者は、社会人陸上競技部に所属する男子陸上長距離選手24名(23.8±5.1歳,172.4±6.0cm,57.1±4.8kg ; mean±SD)とした.また,採血前1ヶ月以内の競技会における5000-m走ベスト記録は14.8±0.6分であった.本研究では,陸上長距離選手の5000-m走のタイムと血漿GRとの間には有意な相関関係(r=-0.538,P<0.01)が認められ,さらに血漿過酸化脂質濃度とGRとの間にも有意な相関関係(r=-0.415,P<0.05)が認められた.一方,血漿GSH濃度と5000-m走のタイムおよび過酸化脂質濃度との間には有意な相関は認められなかった.これらの結果から血中のグルタチオン系,特にGR活性が持久性運動のパフォーマンスや血中過酸化脂質濃度と密接に関っている可能性が示唆された.

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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