研究課題/領域番号 |
14580054
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研究機関 | 目白大学 |
研究代表者 |
奈良 雅之 目白大学, 人間社会学部, 助教授 (00198384)
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研究分担者 |
枝村 亮一 国士館大学, 文学部, 教授 (60095685)
杉山 進 御茶の水女子大学, 文教育学部, 助教授 (30111438)
小林 勝法 文教大学, 国際学部, 教授 (70225499)
川井 昂 日本大学, 文理学部, 教授 (00059411)
関 一誠 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (80063791)
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キーワード | 大学保健体育 / 教育評価 / 第三者評価 / ファカルティ・ディベロップメント / 自己点検・評価 |
研究概要 |
大学保健体育科目に関する実用性の高い「多元的評価システム」を構築することを研究の目的として、研究計画にしたがい研究を遂行した。平成15年度は、前年度に作成した相互評価モデルに基づき評価活動を実験的に実施した。相互評価活動の参加に同意した18大学を対象に評価資料となる「自己点検評価シート」の記入提出を求めたところ16大学がこれに応じた。そこで、2校及び3校によるグループ編成し、世話人を配置して、提出された「自己点検評価シート」を相手校の評価担当者に送付した。評価担当者は世話人と相談しながらそれを分析し、「評価結果」を提出し、世話人による校閲を経て相手校に送付された。相手校評価担当者は、それをみて「相手校からの評価結果に対するコメント」を記述し、世話人を通して相手校に送付した。以上の相互のやり取りの過程で感じたこと気づいたことについて、評価担当者及び世話人を対象に事後アンケート及び事後座談会を実施し、回答を求めた。得られた結果は以下の通りである。 1)グループ編成については学部の特色や学校規模を考慮したことが評価された。 2)「自己点検・評価シート」の項目については、項目数は「適当」という回答が多かったが、記述しにくい項目としてFD活動が挙げられた。また、詳細な資料の添付の必要性が指摘された。 3)世話人の積極的介入により評価結果の客観性が高められた点が指摘された。 4)評価の過程については事後アンケートと座談会で評価担当者同士が直接面会して意見交換する方法等が提案された。 以上の結果から、大学保健体育科目に関する相互評価活動は、今回のモデルに、記入例の充実や、選択回答項目の追加、補足資料の添付、面談方式の採用など、若干の修正を加えることによって自己点検・評価と他者評価の視点を兼ね備えた「多元的評価システム」として実用可能であること、また、世話人の関わり方や結果の取り扱い方によって、第三者評価に発展する可能性をもつことが明らかとなった。
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