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2002 年度 実績報告書

教育形態の違い(統合教育と分離教育)が聴覚障害者の体力や運動能力に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 14580072
研究機関筑波技術短期大学

研究代表者

及川 力  筑波技術短期大学, 聴覚部・一般教育等, 教授 (60213609)

研究分担者 稲垣 敦  大分県立看護科学大学, 健康運動学講座, 助教授 (00223214)
斉藤 まゆみ  筑波技術短期大学, 聴覚部・一般教育等, 助手 (00223339)
キーワード聴覚障害者 / 体力・運動能力 / 教育形態の違い / 統合教育 / 分離教育
研究概要

【目的】世界及びわが国の障害児教育が統合化の方向にある現在、教育形態の違いが障害者の体力や運動能力へ及ぼす影響について検討しておくことは有意義である。この影響について明らかにすることは、今後、統合教育プログラムを検討する上で非常に重要であると考えられる。
【方法】聴覚障害学生のみが教育対象である筑波技術短期大学聴覚部学生の、一年次の体力・運動能力テスト成績を過去12年にさかのぼって(2期生〜13期生)収集し、小・中・高ともに聾学校経験者(聾学校群)、小・中・高ともに通常校経験者(通常校群)、両方の経験がある者(両経験群)の3群に分け、グループ間の差異を検討した。ただし、社会人入学者は考察から除外した。
【結果】男子の場合、全9種目中、サイドステップ、12分間走及び50m走の3項目で3群間に差が見られた。多重比較の結果、聾学校群が他の2群を上回っていた。残り6項目のうち3項目で聾学校群の成績が他の2群を上回っている傾向だった。女子では、垂直跳び、背筋力、サイドステップ、50m走、立ち幅跳び及びハンドボール投げの6項目で3群間に差が見られた。多重比較の結果、聾学校群が他の2群を上回っていた。残り3項目のうち2項目で聾学校群の成績が他の2群を上回っている傾向だった。なお、男女とも身長、体重は3群間で差が見られなかった。
【考察】大学入学時では,小〜高まで通常校に在籍した者よりも聾学校に在籍した者の方が,体力・運動能力で高い成績を示すこと,さらに女子でその傾向が強いことが明らかになった。聾学校よりも通常校に在籍する聴覚障害者に体力・運動能力の向上を阻害する何らかの要因が存在することが推察される。この要因及び小・中・高のどの段階で差が見られるようになるのか検討することが今後の課題である。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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