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2002 年度 実績報告書

雇用のリストラクチャリングと人材派遣ビジネスの地域的展開

研究課題

研究課題/領域番号 14580089
研究機関広島大学

研究代表者

友澤 和夫  広島大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (40227640)

研究分担者 石丸 哲史  福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (50223029)
キーワード人材派遣業 / フレキシブルな労働力 / 東京都 / 福岡市
研究概要

本年度は,全国スケールでの人材派遣ビジネスの立地展開に関する分析を実施し,以下の(1)〜(3)に示す成果を得た。
(1)人材派遣業の成長の軌跡は,1986〜92年間を第一次成長期,1992〜94年間を停滞期,1994年以降を第二次成長期と大きく3つのステージに区分される。第二次成長期においては,事業所数は急増しており,とりわけ大都市圏への集中が顕著であり,東京都は全国の事業所数のおよそ3分の1を占めている。
(2)第一次成長期は,いわゆるバブル経済によって発生した大量の労働力需要を賄うための人材派遣業の増加であり,第二次成長期は企業をとりまく環境の激化・悪化による安価でフレキシブルな労働力需要に対応した増加といえる。東京都などの大都市圏における人材派遣業の許可・届出数は,この2つの成長ステージに符合する形で推移している。これに対して,地方の諸県では,第二次成長期では大都市圏とほほ同様に急速な増加を示しているが,第一次成長期においては大都市圏と同様な傾向を示さず,増加に変動がある。
(3)人材派遣業にとって立地上重要な点は,登録スタッフの募集と確保,派遣先への営業活動である。そのため,オフィスの立地点は,立地点のプレステージや交通利便性が求められる。したがって,人材派遣業は都心部に立地する傾向が強く,これは東京などの大都市だけでなく,広域中心都市レベルにおいても都心部における集中が著しい。たとえば,福岡市においても約92%が中央区・博多区に集中している。このような集中傾向は,人材派遣業の立地性向にある。すなわち,人材派遣業は広大なオフィススペースを必要としないため都心への立地コストも小さく,比較的容易にオフィスを開設できるためであると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 石丸哲史, 友澤和夫: "わが国における人材派遣業の成長と立地動向"日本地理学会発表要旨集. 63. 201-201 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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