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2003 年度 実績報告書

衛星画像を用いたヒマラヤ東部地域の氷河縮小・氷河湖拡大の解明

研究課題

研究課題/領域番号 14580105
研究機関東京都立大学

研究代表者

岩田 修二  東京都立大学, 理学研究科, 教授 (60117695)

研究分担者 中山 大地  東京都立大学, 理学研究科, 助手 (90336511)
キーワード衛星画像解析 / ブータン / 天山山脈 / 氷河湖危険度評価 / 氷河湖拡大 / 氷河変動 / 永久凍土
研究概要

1)ヒマラヤ東部地域のかなり広い範囲の解析作業をおこなった.ブータン中央部とその北側のチベット部分でも解析をおこない,氷河の縮小と,氷河湖の拡大を明らかにした.これらは,ブータンのリンシー地区とルナナ地域,東ネパールのクンブ地域の氷河変動の傾向とよく一致していた.ここでも,多くの氷河湖は1980年代に大きく拡大した事がわかった.そして,2-3の特に危険な氷河湖を特定することができた.とくに,チベット側には最近決壊した湖や危険な湖が存在し,下流に大きな災害をもたらす可能性がある.この結果は氷河湖研究会の報告書にまとめた(小森・岩田,2004).
2)昨年度,集中的に作業した中央ブータン,チャムカール川流域源頭のチャブダ氷河湖についても,あらたに,報告書と論文に発表した(IWATA et al., 2003;小森ほか.2003;KOMORI et al., 2003).
3)ブータンの永久凍土の分布について岩石氷河を指標にして調査し,その下限を明らかにした.これは,モレーンダムの強度の評価に必須の情報である(IWATA et al., 2003).
4)氷河湖の決壊洪水の危険度評価の評価手法の指針を検討し報告した(岩田,2003).
5)東ヒマラヤとの比較の意味で,高緯度地方にあり,インド・モンスーンの影響が少ない天山山脈東部において,その氷河縮小と,なぜそこでは氷河湖が形成されないかについて調査した.この結果は氷河湖研究会で報告書した.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] IWATA, S., NAITO, N., NARAMA, C., KARMA: "Rock glaciers and the lower limit of mountain permafrost in the Bhutan Himalayas"Zeit.Geomorph.N.F.Suppl.-Bd. 130. 129-143 (2003)

  • [文献書誌] 岩田修二: "氷河湖の決壊洪水危険度評価の評価手法の指針の検討"平成14年度北海道大学低温科学研究所共同研究集会報告書-氷河湖に関する研究集会-. 66-69 (2003)

  • [文献書誌] IWATA, S., Deo Raj GURUNG, KOMORI, J.: "Report of Chubda Tsho in the head waters of Chamkar Chhu, Bumthang"Report of Japanese - Bhutan Joint Research 2002 on the assessment of Glacier Lake Outburst Flood (GLOF) in Bhutan. 54-66 (2003)

  • [文献書誌] KOMORI, J., GURUNG, D.R., IWATA, S., YABUKI, H.: "Variation and lake expansion of Chubda Glacier, Bhutan Himalayas, during the last 35 years"Bulletin of Glaciological Research. 21. 49-55 (2003)

  • [文献書誌] 小森次郎, デオラジ=グルン, 岩田修二: "チャムカール川源流Chubda氷河および氷河湖の特徴とGLOF発生の危険性評価"平成14年度北海道大学低温科学研究所共同研究集会報告書-氷河湖に関する研究集会-. 66-69 (2003)

  • [文献書誌] 小森次郎, 岩田修二: "過去35年間のブータン中西部における氷河湖の面積変化"平成15年度北海道大学低温科学研究所共同研究集会報告書-氷河湖に関する研究集会-. (印刷中). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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