研究課題
基盤研究(C)
直径21〜0.5μmのナイロン6通常、極細、超極細繊維を用いて、それらの形態、物理化学的性質などと共にその吸湿挙動をIGC法で測定した結果、次のことが分かった。1.クロマトグラムはテーリングを示し、プローブである水分子と固定相であるナイロン6通常、極細、超極細繊維との間に、発熱的な吸着があることを示した。2.すべてのナイロン6繊維の吸湿等温曲線はBET理論で解析でき、水分子はナイロン6繊維上に局在化吸着していることが分かった。3.N_mと測定温度とのプロットから、普通繊維においては吸着座席数N_mは60℃以下ではほぼ一定であるが、60℃以上では減少し、60℃あたりにTgがあることを示した。繊維直径が10μm以下の極細、超極細繊維では、はっきりとした変曲点は見られず、測定温度の上昇と共に単調に減少した。このことは、繊維がある細さ以下になると、表面のTgは大きく低下,することを示唆する。4.繊維直径が10〜2μmの超極細繊維では、N_mの値は繊維表面積の増大と共に、直線的に増加した。5.直径21μm以下のナイロン6普通、極細、超極細繊維のN_mの値を繊維直径に対してプロットしたところ、繊維直径が細くなり、表面積が増大するに従って、N_mの値が大きくなることが示された。特に、直径1μm以下ではN_mは急激に大きくなるという知見は重要である。
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