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2004 年度 実績報告書

特別食におけるレシチンとコレステロール含有量の実態調査

研究課題

研究課題/領域番号 14580143
研究機関県立広島女子大学

研究代表者

石永 正隆  県立広島女子大学, 生活科学部, 教授 (70110765)

キーワード病院 / アレルギー食 / コレステロール / レシチン / 1日摂取量 / コリン / 栄養管理
研究概要

【目的】:コリンは神経伝達物質であるアセチルコリンなどの多くの重要な生体化合物の構成成分である。コリンの主要な供給源はレシチンで、食物から摂取されており、卵類、豆類、肉類などに多く含まれている。一方、高コレステロール血症として診断されていない人も血液検査でコレステロール値が高いと、コレステロールを含む食品を避けるようになってきている。今回は、昨年度に引き続き、治療食特に保育園児のアレルギー原因食除去食事について、コレステロール、コリンリン脂質由来のコリン含量を測定した
【食事試料】:治療食:A,B2つの保育園より、アレルギー原因食除去食事メニューをそれぞれ27食および21食分提供していただき、メニューに従って調理を行った。A保育園は大豆、卵、牛乳が除去されており、B保育園は上記食品に加え、青魚・エビ類、小麦、里芋、大豆油も除去するというかなり厳しい食事であった。
【結果】:食事資料から粗脂肪を抽出し、コレステロールはケン化・TMS化後ガスクロマトグラフィーにて測定し、昨年度開発したコリンリン脂質由来のコリンの簡易測定法を用いてコリンを測定した。A保育園では高い正の相関関係があり、B保育園では相関関係はほとんどなかった。
保育園間で相関性に差がみられるのは、コレステロールあるいはコリンリン脂質の供給源となる食品の除去の程度によると考える。A保育園とB保育園のアレルギー食で異なる点は、除去食品の種類の多少である。A保育園では大豆、卵、牛乳のみの除去であるのに対し、B保育園では8食品群、11食品を除去している。特に、肉類、魚介類の除去が多い。コレステロール含有量の多い食品には卵、肉、魚が、コリンリン脂質含有量の多い食品には卵、大豆が挙げられる。すなわち、B保育園ではコレステロール含有量の多い食品、あるいはコリンリン脂質含有量の多い食品の除去がA保育園よりも多いために相関性が低くなったと考えられる。コリン含有量は、ほぼすべての試料において米国FNBの定める適正摂取量を満たしていなかった。
コリンを十分に摂取するためには、カリフラワー、インゲン豆を積極的に使用し、また、よいコリン供給源となる卵や大豆のうち、使用できる食品を積極的に使用したアレルギー食に改善することが望ましい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Cholesterol intake is associated with lecithin intake in Japanese2005

    • 著者名/発表者名
      Masataka Ishinaga, Aiko Ueda, Teruyo Mochizuki, Sumi Sugiyama, Toshio Kobayashi
    • 雑誌名

      J.Nutr (accepted)

  • [雑誌論文] 治療食中のコレステロールおよびコリン含有量2004

    • 著者名/発表者名
      上田愛子, 石永正隆
    • 雑誌名

      第51回日本家政学会中四国支部大会研究発表要旨集

      ページ: 20

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] コレステロール摂取制限はコリン摂取を抑制する2004

    • 著者名/発表者名
      石永正隆, 上田愛子, 望月てる代
    • 雑誌名

      日本脂質栄養学会第13回大会 予稿集 13巻2号

      ページ: 129

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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