研究課題/領域番号 |
14580170
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研究機関 | 中村学園大学 |
研究代表者 |
三成 由美 中村学園大学, 栄養科学部・栄養科学科, 教授 (60239324)
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研究分担者 |
福本 あずさ 中村学園大学, 栄養科学部, 助手
徳井 教孝 産業医科大学, 生態科学研究所・臨床疫学, 講師 (50207544)
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キーワード | 児童 / 魚介類 / 環境 / 食教育 / 学校給食 |
研究概要 |
平成12年度の国民栄養調査では、炭水化物よりも脂質が摂りすぎの状態になっており、児童の肥満や生活習慣病の若年化が問題となっている。この解決策の一つは、主食である米や穀類摂取の勧めであり、低脂肪の和食を食べることの習慣化だと考えられる。特に魚介類は"日本型食生活"の不可欠な食材であるが、渡部らの研究では魚料理は学校給食で食べることができず残す料理の代表であると報告され、また児童の魚離れ・魚嫌いに関する情報も多くいわれている。そこで、児童の魚介類に関する意識・実態調査を実施し、児童における魚介類の環境調和型食教育プログラムの開発とその評価を行い、効果が認められれば小学校の総合学習でこのプログラムを実施したいと考えている。 今年度は、平成14年10月30日から11月15日の期間で、福岡市内の小学校(10校)における5、6年生の児童1082名を対象に、児童における魚介類に関する意識・実態調査票を行い、単純集計、クロス集計を行い、グループ間の比較はX^2検定により解析した。 その結果、魚の摂取頻度は3日に1回以上食べる児童は54.6%であり、魚の嗜好調査においても魚を好きな児童は58.2%を占め、嫌いな児童は15.3%であり、児童では魚嫌いという現状は伺えなかった。また、児童の魚が嫌いな理由の上位では、骨がある、美味しくない、臭いがあげられた。 これらの調査結果より、児童が魚をよりおいしく、健康に食べるためには、魚の鮮度の見分け方、臭みの取り方、和食料理、魚の骨を上手にとる食べ方、魚の正しい栄養・働きを含めた教育、それに環境の負荷低減に向けた食教育が必要不可欠である事が明らかとなった。これらの問題点を分析し、児童の食教育プログラムの開発を行ったので、今後、そのプログラムの効果について検討する。
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