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2003 年度 実績報告書

文書修復に求められる紙の強度-文化財としての強度基準の構築を目指して-

研究課題

研究課題/領域番号 14580176
研究機関(財)元興寺文化財研究所

研究代表者

村田 忠繁  財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (50210042)

研究分担者 内藤 正子  財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (40280838)
金城 直子  財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (20169585)
吉井 敏幸  天理大学, 文学部, 教授 (40150148)
山形 隆司  財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (00342999)
キーワード文書修復 / 摩擦堅牢度 / こわさ試験 / 引張り強さ試験 / 引き裂き強さ試験
研究概要

本研究においては、古文書の保存修復に関わる紙の強度変化について定量化を量ることを目的として、新たな強度基準の構築を目指す。
今年度は、紙のしなやかさを測定する方法として、自重法によるこわさ試験機である45°カンチレバーソフトネステスターを用い柔軟度をみた。
次に紙葉の強度のひとつである耐摩擦・摩耗試験を、摩擦堅牢度試験機を用い測定しデータを収集するとともに、摩擦試験機による劣化の事後での引っ張り試験・引き裂き試験を実施した。
こわさ試験においては、製紙の方法による紙の表裏の差が明確に現れるものと、ほとんど差異のみえないものとが峻別できた。
摩耗試験においては、紙葉の部位に堅牢度が異なり、紙の摩擦堅牢度を表すためにはサンプル採集の重要性が認識できた。また、摩擦劣化後の引っ張り強度・引き裂き強度については、試験結果に方向性が確認できず、前提となる脆弱な紙をどのように設定するのかを検討する必要が生じた。
総括としては、様々な強度試験機を用い紙の強度基準を構築することを目的としているが、多くの試験機が脆弱な劣化した紙を想定した仕様になっていないために、測定値を確定させることが困難な場合が多く、強度変化を定性ではなく定量化するために、更なる試験方法の改善を行い、次年度での成果をつくりたい。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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