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2002 年度 実績報告書

意味生成のプロセスとしての算数・数学の学習についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 14580186
研究機関上越教育大学

研究代表者

布川 和彦  上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (60242468)

キーワード算数教育 / 数学教育 / 学習過程 / 意味 / 意味生成
研究概要

本年度は第一に、問題解決過程について代表者がこれまで構築してきた枠組みを、算数・数学の授業における個々の子どもの学習過程に援用することで、どのような視点が得られるかの検討が行われた。これにより、意味生成を支える学習者自身の問題意識が生成する過程を授業の中で捉えていくという方向性、また算数・数学的概念を学ぶ際に学習者がそれに対して用いる表現・表記の変容の過程を捉えていくという方向性などが見いだされた。
第二に、算数・数学の学習の中での意味生成についての枠組みを、子どもたちの実際の学習の様子からも検討するために、5つの異なる算数・数学の授業において1人の児童の様子だけをビデオで追ったデータの考察が試みられた。これを通して、子どもたちは授業の中で教師や友だちといった他者の考えに触れることで、アプロプリエーションの過程、つまり自分の意味と他者の意味とのハイブリッドな状態を生み出し、しかもこのハイブリッドの状態を変容させながら、新たなアイデアとの折り合いをつけている様子が見いだされた。
第三に、個々の子どもによる算数・数学の授業における意味生成の様子を縦断的にさらに考察するために、授業とその中での子どもの様子のビデオによる記録が行われた。算数の授業・1単元(16時間)について、授業全体の様子を固定のカメラで記録し、その中の抽出児童2名の様子を代表者と大学院生が手持ちのカメラで記録した。またこれとは別に、算数と数学の授業それぞれ5時間程度において、授業の様子とその中での1名の子どもの学習の様子が同様に大学院生により記録された。これらについて分析の作業が進められているところである。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 布川 和彦: "解決過程への着目と考えうる研究課題"日本数学教育学会第35回数学教育論文発表会課題別分科会研究集録. 60-70 (2002)

  • [文献書誌] 布川 和彦, 桑山 仁志: "算数的アイデアのアプロプリエーションの過程に関する考察"日本数学教育学会第35回数学教育論文発表会論文集. 589-590 (2002)

  • [文献書誌] 布川 和彦: "算数の授業における個々の子どもの学びの成り立ち"上越数学教育研究. 第18号. 11-22 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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