研究概要 |
本研究の目的は,数学と社会生活における身近な現象とを関連づけた数学的モデリング教材を開発・評価し,さらに,教材を普及するためのデータベースをインターネット上に構築することである.申請期間内(平成14-16年度)では,これまでの申請者らの研究成果を発展させ,(1)数学的モデリング教材の開発,(2)教材の充実を目的とした研究授業の実施と評価,(3)教材,授業実践記録,授業評価の一般公開と教材の普及を目的としたデータベースの構築,などを行い,本研究の有効性を明らかにすることである. 本研究では,以下のことを行った. (1)我が国における数学的モデリング教材とテクノロジー活用との関わりについて,最近の研究動向を文献等で調査し,データベースを作成するための資料を作成した. (2)数学教育国際会議(ICME)の議事録における数学的モデリングを含む部会に関する報告書をレビューし,データベースを作成するための資料を作成した. (3)実現象を取り扱った数学的モデリング教材について,理科教育と数学教育の両方の観点からデータベースの項目を列挙・整理した.さらに,金沢工業高等専門学校で実践した数学的モデリングに関する授業「数物ハンズオン」の教材と実践内容をもとにした教材データベースのプロトタイプを作成した。
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