研究概要 |
本研究は,パターン認識技術および多言語データベースを用いた新しい語学教材作成手法の開発を目的としている.また,本手法で開発される教材は,WWW技術を活用してインターネット上で利用可能にすることにより,語学自己学習環境の開発を目指す. 平成14年度では、日本語語学教材データベース仕様の決定し、語学教材を開発する際に教育教師と情報の専門家の間の情報をやり取りするためのデータペース構造を定義した。このデータベースの構造に基づき、「初級日本語」のデータがデータベースに入力され、本研究の一つのテーマである、語学教材の再利用可能なデータが作成された。また,本手法では最初から多言語に対応するため,UTF-8コードを利用した。これにより、拡張すれば日本語だけではなく,多言語にも対応することが可能である。 上記のデータベースに基づいて、教材自動作成のスクリプトで日本語の教材を作成した。この教材は、上記の教材は下記のURLで公開した。 http://www.tufs.ac.jp/ps/personal/lin/syokyu/ 平成15年度では、データベースの柔軟性を持たせるために、データベースの構造をXMLに変更した。XMLは、Web上のデータにおける最新の技術であり、データの定義に高い柔軟性を持ちながら、Webページの作成と高い親和性を持つ。この手法による教材開発の有効性を持つために、著者が開発したドイツ教材のデータのデータを再利用可能なXMLデータに変換した。今後スクリプトの変更により新たな語学ドイツWeb教材を作ることが可能である。なお、今後作成される教材が、下記のURLにて公開する予定である。 http://www.tufs.ac.jp/ps/personal/lin/gmuse/ 上記に述べたように、本課題である多言語データベースを用いた多環境マルチメディア教材開発の手法の研究目的について、ほぼ達成できた。しかし、本課題のもう一つの研究テーマとして、音声認識技術における教材開発手法に関して、現在利用している音声認識のソフトウェアは、識別率が発話者によって、ばらつきが大きく、実用レベルには至らなかった。今後、音声認識技術の進展を注目しながらより自動的な教材開発手法を研究していく予定である。
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