後期中等教育段階の情報基礎教育に関するディジタルアーカイブの作成と利用評価

2003 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 14580247
• 研究機関: 津山工業高等専門学校
• 研究代表者: 岡田 正 津山工業高等専門学校, 情報工学科, 教授 (90099846)
• 研究分担者: 長岡 健一 石川工業高等専門学校, 電子情報工学科, 講師 (60249779) ; 高橋 参吉 大阪府立工業高等専門学校, 電子情報工学科, 教授 (70100766) ; 藤原 正敏 福井工業高等専門学校, 電子情報工学科, 教授 (80042977) ; 西野 和典 大阪電気通信大学, 総合情報学部・メディア情報文化学科, 講師 (70330157) ; 高橋 章 長岡工業高等専門学校, 電子制御工学科, 助教授 (70290731)
• キーワード: 情報教育 / 後期中等教育 / ディジタルコンテンツ / インターネットサーバ / セキュリティ / 普通教科「情報」 / 高専教育

研究概要

本研究は、後期中等教育段階に相当する情報基礎教育にふさわしい学習内容を検討し、その内容に基づくディジタル教材を開発し蓄積することを目的として、2年計画で進めてきた。最終年度である。本年度において、利用評価・ディジタルコンテンツ収集・システム構築に関して、次のような成果が得られた。
(1)利用評価
刊行した教科書「ネットワーク社会における情報の活用と技術」利用者より、教員が利用していく上での問題点や学生が使ったときの反応について、アンケート調査等を通して検討した。その結果は、教科書の改訂作業にも反映させ、2004年3月に改訂4刷として刊行できた。
(2)ディジタルコンテンツの収集
教科書利用者に授業関連の教育用コンテンツ提供を呼びかけ、講義用資料・試験問題・授業補助資料等を収集した。ただ、平成15年度から授業が始まったため、十分な量が集まったとは言えないので、関係学会・集会等で前年度に続いて4件の呼びかけを行った。さらに、用語集・補足説明・関連CD-ROMなどのコンテンツを作成・収集し公開した。
(3)公開システムの構築
初年度、津山高専に設置したインターネットサーバについては、その後に発見されたセキュリティホールをつぶし安全な運用ができるよう対処した。さらに、ミラーサーバを石川高専に設置し、暗号化した効率的なコピーツールにより、メインサーバとの間で自動でバックアップがとれるよう整備した。これにより、安全で高速な遠隔地バックアップが可能となっている。
ディジタルコンテンツの収集はまだ不十分で、今後とも収集を続けるとともに、コンテンツの公開方法の検討も継続しなければならない。このための基盤システムは構築できた。

研究成果

• [文献書誌] 高橋章, 長岡健一, 藤原正敏, 高橋参吉, 西野和典, 宮寺庸造, 岡田正: "高専情報基礎教育の実施状況と支援システムの構築"平成15毎度情報処理教育研究発表会論文集. 23号. 15-18 (2003)
• [文献書誌] 高橋参吉, 西野和典, 宮寺庸造, 高橋章, 長岡健一, 岡田正, 藤原正敏: "情報基礎教育における教科書の作成および評価"情報教育シンポジウム(Summer Symposium in Shizuoka 2003)論文集. 15-20 (2003)
• [文献書誌] 岡田正, 高橋章, 長岡健一, 西野和典, 宮寺庸造, 藤原正敏, 高橋参吉: "高専における新しい情報教育の提案と実施状況"電子情報通信学会教育工学研究会ET2003-36. 43-48 (2003)
• [文献書誌] 長岡健一, 高橋章, 岡田正, 高橋参吉, 藤原正敏: "高専の情報教育用教科書とこれを支援するディジタルコンテンツ"平成15年度情報処理教育研究集会講演論文集. 542-545 (2003)
• [文献書誌] 岡田正, 高橋参吉, 藤原正敏(編著): "ネットワーク社会における情報の活用と技術(改訂4刷)"実教出版. 252 (2004)