研究概要 |
調査(1) 子どもの言語認識の形成に言語環境がどのような影響を与えるかについて、小・中学生、約5,000人を対象に、学校・家庭・友人という三つの言語環境についてのアンケート調査を実施した。 調査の項目は、「家の人に言われてうれしいと思ったことば・いやだと思ったことば」「先生に言われてうれしいと思ったことば・いやだと思ったことば」「友だちに言われてうれしいと思ったことば・いやだと思ったことば」「話し方についてまわりの人にお願いしたいこと」「テレビのことばについて」「自分の話し方で気を付けていること」「好きなことば」などで、自由記述の形式で調査した。 調査(2) 小学校及び中学校の教員、約300名に対して、学校の言語環境についてどのように配慮しているかについてのアンケート調査を行った。 調査の項目は、「教室の言語習慣について」「子どもとの対話で気を付けていること」「子どもだちとのコミュニケーションで困っていること」「言語環境として意図的に指導していること」「言語環境としての提示物について」「教師の話し方について」「子どもの発話行為の問題」「気になる子どもの言語行動とそれが周囲の子どもたちに与える影響について」などで、自由記述の形式と、選択の形式を併用した。なお、回答者の教員からは、「今まで考えたことがなかった問題を示唆された」という意見が多く寄せられた。 現在、調査(1)の結果を集計中であるが、教師の発話や友人同士の発話の影響力などについて具体的な傾向を捉えることができた。
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