研究概要 |
本研究は,国内の多文化化・価値の多様化の進展に伴う教育の課題に応えるために,多文化主義(Multiculturalism)を前提とする教育のあり方を考える基礎的研究である。それゆえ,平成14・15年度に引き続いて,多文化教育の先進国であるアメリカ合衆国とイギリスにおける多文化教育論と「多様性」・「公共性」の両者に尊重した教育実践(カリキュラムや教科書等の教材を含む)の比較検討を通して,日本における多文化共生社会の教育のあり方について考察を行った。本年度は研究の最終年度にあたり,資料収集の継続・資料の更なる分析及び検討を行い,最終報告書を作成した。具体的には,本年度の研究として,主に以下の二つの研究活動を行った。 (1)研究成果の公表 以上の研究成果を,日本社会科教育学会,全国社会科教育学会,全国大学国語教育学会,異文化間教育学会,国際理解教育学会の研究大会で研究発表を行った。また,上記の学会誌に研究成果を基にした論文を投稿し,広く内外に研究成果を報告した。 (2)研究成果報告書の作成 以上の諸専門学会における研究発表を基に研究成果をまとめ,報告書を作成し,多文化共生社会における社会系・言語系教育の意義や可能性について考察するとともに,日本における多文化・多言語教育の具体的あり方と今後の課題を提出した。
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