研究課題/領域番号 |
14580269
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
伊藤 良子 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (00143628)
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研究分担者 |
しま田 征子 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (30090533)
奥住 秀之 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (70280774)
谷口 清 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (50200481)
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キーワード | 高機能広汎性発達障害児 / 親支援 / ストレス / サポート / 極低出生体重児 / 知能構造 / 自閉症 / 教育実践 |
研究概要 |
16年度の研究実績は以下の通りである。 1.高機能広汎性発達障害児(高機能自閉症およびアスペルガー障害)をもつ親のストレスとサポートとの関係について、質問紙調査による検討を行った。因子分析の結果、負担感、不安感、期待感の3つのストレスが抽出された。ストレスとサポートとの相関に関しては、インフォーマルサポートとストレスとの問に有意な相関が見られた。しかし、ストレスの軽減と関連のあるフォーマルサポートは検出されず、学校や専門機関などのフォーマルサポートの充実が求められていることが示唆された。この研究成果は、宋 慧珍・伊藤良子・渡邉裕子により「高機能自閉症・アスペルガー障害の子どもたちと家族への支援に関する研究-親のストレスとサポートの関係を中心に-」という論文にまとめられた。 2.学習障害や注意欠陥/多動障害の出現率が高いとされている極低出生体重だった小学生を対象に、6年間にわたって実施したWISC-RおよびWISC-III知能検査の経年的変化を分析した。その結果より、彼らの知能構造の特質を考慮した学習支援が必要であることが指摘された。この研究成果は、しま田征子・田坂裕子により「極低出生体重だった小学生の知能構造に関する6年間の縦断研究-WISC-R知能検査、WISC-III知能検査による検討-」という論文にまとめられた。 3.自閉症児に対する教育実践の事例を収集するとともに、今日における実践的論争点をとりあげ、これからの自閉症教育のあり方を検討した。これは、奥住秀之の監修により「自閉症児の教育実践」(大月書店)として出版された。 4.3年間の研究の総括を行なった。
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