研究概要 |
(1)平成15年1月から2月にかけて,生活科の合科的・関連的な指導の実態を把握するために愛知県下の国公立小学校(383校)に対しアンケート調査を実施した。その後,調査結果の分析と考察を行い,平成15年6月に「生活科の合科的・関連的な指導についての研究」として,日本生活科・総合的学習教育学会第12回全国大会で自由研究発表した。さらに,そこでの自由研究発表の内容を加筆・修正し,『愛知教育大学研究報告』(教育科学編)において論文としてまとめた。 (2)昨年度に引き続き,各研究者が共同研究を行っている愛知県を中心とした各学校の生活科および総合学習に関する授業ビデオを収録し,単元構想,学習指導案とともにデータベース化している。また,各学校のカリキュラム開発の動向のデータベース化のため,研究紀要,実践報告,教育課程,評価規準等のデータの収集を継続中である。そして,これらのデータベースを大学での生活科の授業および現職教員の研修に活用する方法も検討中である。 (3)本研究は,生活科の理論的・実践的研究を基本として「総合的な学習の時間」への接続と発展,および各教科との関連を明らかにすること,さらには総合学習時代における教科とは何かを改めて問い直すことが主要な目的である。そのためには,上述のような現在の日本における理論研究,実践研究だけでなく,アメリカやドイツにおける研究も行うことが意義深いと考えている。本年度は,ドイツ生活科(Sachunterrricht)におけるカリキュラムと授業実践に関する研究,特に評価に関する研究を行った。アメリカにおいては,デューイ実験学校の研究だけでなく,最近注目されているサービス・ラーニングに関する研究も視野に入れつつ,その資料を収集中である。
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