研究課題/領域番号 |
14580308
|
研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
進藤 美津子 上智大学, 外国語学部, 教授 (40082177)
|
研究分担者 |
加我 牧子 国立精神・神経センター, 精神保健研究所, 部長 (20142250)
玉井 ふみ 広島県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 助教授 (10280207)
荻野 美佐子 上智大学, 文学部, 教授 (70185528)
|
キーワード | 小児失語症 / 総合失語症検査 / テストバッテリー / 言語発達検査 / 失語症検査開発 / 教具・教材資料 / 小児高次脳機能障害 / 小児失語症例検討 |
研究概要 |
本年度は、本研究の初年度として以下のような資料収集および分析を行った。 1.既存の成人失語症検査テストバッテリーについての調査:進藤は日本における総合失語症検査として標準化がなされている、(1)標準失語症検査、(2)WAB失語症検査、(3)老研版失語症鑑別診断検査の聴く、話す、読む、書く、計算の各モダリティごとに分析を行った。 2.国内外の言語発達検査の諸資料の調査・分析:進藤と玉井は、Atlantaのコンベンションセンターで開催された2002年度American Speech-Language-Hearing Association (ASHA)の学会に参加し、海外における言語発達研究の最前線に関する情報の収集・調査を行い、合わせて文献・書籍などの収集、情報の分析を行った。 3.失語症検査開発のための教具・教材資料の調査・収集:進藤と荻野は上記の国際学会や国内学会、国内専門店などより、開発可能生の高い教具・教材について検討した。 4.欧米の小児失語症検査バッテリーについての調査:進藤、玉井と加我は海外の小児失語症に関する文献を収集し、検査バッテリーについて検討した。 5.小児失語症の症例検討:進藤は小児失語症を中心とする小児高次脳機能障害の評価とコミュニケーション指導について概観し、自験例に基づき、必要なテストバッテリーについて検討した。小児失語症の文献研究を通じて、"小児失語症は成人の失語症と比較して回復が早く予後が良好である"という従来の考え方ではなく、小児失語症では、たとえ日常会話レベルまで回復しても、学習上の問題が残存すると指摘されていることが分かってきた。さらに、玉井は自験例を通じて、頭部外傷による小児失語症例における言語機能と非言語機能の回復経過について検討を行った。
|